ーー神々の思惑ーー
ーー運命の七連星、それは神の基軸であり人を導く者。
ヴァレナとフレイスト 運命の衝突が始まった。
業火の中で二人は雌雄を決する。
戦いの果て、ヴァレナの想いの力が剣に宿りフレイストは倒れる。
「大きくなられた......」
フレイストを心配し泣きじゃくるヴァレナ。
日の出が優しく二人を包み込む。
希望の始まりを予感させるようだった......。
ーー神々の中核 ヴァルハラにてーー
『どういう事だ......? トールよ...... 確かに伝えたのであろうな?』
トールの見上げる先には
ーー主神 オーディーン
重々しい雰囲気が神殿を漂う。
『......確かに執事に伝えました』
『では何故ヴァレナがまだ生きておる......?』
静寂が辺りを包む。
苦々しそうにオーディーンが言う。
『混沌の者も|邪赤街道(ベイビル・ロード)を抜け、運命の者も何故か生きておる...... 業星め...... 謀りおったか......』
『......いえ ......周辺の者に確認を取らせた所、純粋に我々の想定を超える力が出ていた可能性が高いと判明致しました』
『......トールよ、儂と貴様で巨人と小人の国を永氷皇土に変えた時の事を覚えておるか......?』
沈黙を続けるトール......。
『......本来、あの時でヴァレナは討たれたはずなのだ...... 儂の目算ではな...... それが何故かあの時ヴァレナはおらずフレイストと王のみいた...... まるで儂等が来る事を見透かしたかのように......』
トールの沈黙が続く......。
『もうよい...... トールよ...... 下がっておれ...... 直々に儂が出向くとしよう』
『......お言葉になりますが貴方様が直接出向くのは控えた方が宜しいかと...... 気軽に出向くと神の神格が下がります......』
『......それもそうであるな トールよ、暫く貴様に任せる......』
オーディーンはトールにそう告げトールは天界を後にする。
『なるほど...... そういう事でしたか...... あの方はオーディーン...... これはもう少し調べる必要がありそうですね......』
トールの姿が徐々に変わる......その正体は
ーー運命の七連星 録星のヘルヘイム
一方トールが天界を後にし暫くした後、オーディーンは誰もいない所で呟いた。
『......いつもより不明瞭な物言いと沈黙の多さ ......何者かは分からぬが問題あるまい ......泳がせておく』
(運命の七連星が揃う事はないだろう...... 揃ったとしても...... 問題はない)
天界に沈黙が流れる。
(それよりも混沌を何とかせねばなるまい......)
厳かなヴァルハラ宮殿に怪しい陰が潜んでいた。
謎の存在は不敵に笑う。
『面白い事になってきたね......⭐︎ そろそろ一波乱起こしちゃおうかな?⭐︎』
謎の存在はいつの間にか消え去った......。
ーー交差する神々の思惑
誰も分からぬ深謀遠慮の果てに待つのは絶望か希望か。
ただ一つ分かるのは...... 聖戦が近い事だけ。
終わりの始まりが近づいている事は神々の目からみても明らかであった。
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