エピローグ

数日後、あなたは教会に戻ってきた。

傷が癒え、包帯が巻かれているものの、いつものようにサーリャの元へ足を運んだ。

だが、サーリャはあなたを見て、驚きと共に少しだけ微笑んだ。


「おかえり。」

「ただいま、サーリャ。」


いつもの会話が交わされる。

互いに目を合わせて、日常が戻ったかのように会話を続けた。


その会話の中で、サーリャは改めて心からの感謝を伝えた。


「私は…本当に感謝しているわ。」

その言葉に、あなたはふっと微笑んだ。

思い出したかのように尋ねる


「子供の頃…助けてくれたのは、やっぱりサーリャだったんだね。」

「ええ、ずっと見守っていたわ。でも、あの時、あなたが助かった理由を知ってる?」

キミは首をかしげた。「どうして?」

サーリャはほんの少し恥ずかしそうに顔を赤らめた。「実はね、あの時、あなたを救うために私は…あなたの血を欲していたの。」

「僕の血を?」

「そう。あなたが怪我をしていて、その時流れていた血を飲んだから、私は力を取り戻して、敵を倒すことができたの。」


あなたは驚く。

「それは、知らなかった…だから、今度は僕がサーリャを助けたんだ。躊躇することなんてなかったよ。」

その言葉に、サーリャは微かに目を閉じ、あなたの思いに胸が熱くなるのを感じた。


「でも、もう二度とそんなことはしないで。約束して…今回みたいに自分を傷つけるなんて…。」

「はいはい、わかってるよ〜。」

あなたは笑って、日常に戻った。



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