8話 魔人の街

森の中の目につく魔物を片っ端からヒャッハーしてたら魔人の少女がいた

名前はニーナ、近くの街に住んでるらしい

勇者様か聞かれたので一応答えといた

なんか目めっちゃキラキラしてるしな

まぁ俺勇者で魔人なんだけど、この場合なんだろ、魔勇者?みたいな?まぁいいか

てかこの森に街なんてあんのか、よくこんな辺鄙なところに作ったよほんと


などと感心しながらニーナに街まで案内してもらうことに

なんであんなところにいたか聞いてみたらおじいちゃんが病気で治すために親に内緒でサリトリ花とやらが必要でそれをとりに行ったらしい

そしたらウルフに見つかって追いかけられたと


おじいちゃんかぁ、うちのジジイは昔戦闘の達人だかで戦場で無双してたらしいからなぁ

何を使っても完璧で一人で一万人を殺したことから戦場の悪魔として知られてたとか

本当かどうか知らんけど多分あれはマジなんだろうな

秘伝の奥義を教えちゃる!とかいって俺のこと半殺しにしてきたしな

あと今のステータスとかいうファンタジー要素もりもりの俺と戦っても普通に勝ちそうだからなあのジジイ、元気にしてっかな



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ニーナと世間話をしながら歩いていると街が見えてきた

結構立派で驚いた

そんなことでぼっーとしていると街の中から二人の男女が出てきた

髪色からして多分ニーナの親かな?とか思ってるとやはりそうらしくお互いに抱きしめ合っている


「ニーナ‼︎どこに行ってたんだ本当に‼︎心配したんだぞ‼︎」

「ニーナ‼︎心配したんだからね‼︎本当に…無事でよかったわ、」

「う、ああうぅぅ、パパぁママぁ怖かったよう、、、」


十分家族で安堵を分かち合ったのか俺の方に向けてニーナ達が頭を下げてくる


「本当に娘を助けてくださりありがとうございました‼︎このご恩、一生忘れません‼︎」

「フォレストウルフに襲われている娘を守っていただきありがとうございます」

「パパママ‼︎カズト様は勇者様なんだよ!」

「あらあらそうなのね、カズトさん、娘が迷惑かけてしまって本当にすいません、よかったら今日はうちで夕飯などどうですか?」

「え、いいんですか?それじゃお言葉に甘えて」

「ふふ、娘の恩人ですもの、これぐらいはさせてくださいな」

「そうだとも!なんなら今日は泊まってくださっても構いません!」


寝床と晩飯ゲッツ

あとそんなに感謝されても……手当たり次第に魔物狩りまくってただけで娘さんが襲われてたのなんて全く気づいてませんでした



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昨日の晩飯はとても美味かった

3日ぶりのまともな料理を食べれてちょっと感動した

ニーナの両親にはよくしてもらったし、久々のベットも寝心地は最高だった


さて、意図せず魔人の街に来てしまったわけだが、これからどうしようか

また森に戻って更に奥深くまで進むのもありなんだけど…


どうせなら‼︎魔人種の実力者を見てみたいな‼︎

ってことでやってきましたこの街で一番大きい建物‼︎いやもはや城!

こういうのは大抵一番でかいとこに行けばどうにかなるからな!


早速中に入りたいのだが門番がいて無理っぽい

ただ何事もチャレンジ精神が大事なわけだから話しかけてみる


「あのーすいません、この城の中で一番強い人に会いたいんですけどー」

「なんだ貴様は?こちらにはゼオン様が住んでいらっしゃる。お前みたいなやつを城に通すわけにはいかん。」


やっぱり無理でした

まぁそりゃそうかと諦めていると突然門が開く

中から漆黒の鎧を身に纏った渋いおっさんと

赤髪ロングの綺麗なお姉さんが出てくる

このお姉さんからはなにやら不思議な匂いがする

今まで嗅いだことのない匂いだなぁ

なんてぼんやり考えてたら





「捕えなさい」





………あれぇ?

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