4話 人類サイド

世界には4つの人類国家が存在している

魔道帝国ガルセリオン

武星国家ゼノバース

神聖皇国スペアトス

海洋王国ガルムヘスタ


このうち和人たちが召喚されたのは神聖皇国スペアトスである

そんなスペアトスでは今まさに重大な会議が開かれている

内容はもちろん件の勇者召喚で行われたスキル発現の儀で魔人が生まれたことについてである


「勇者の力を持った魔人を召喚してしまいましたなど、他国にそんなこと言えるのか⁉︎つけ入る隙を与えることになるではないか!」

「そんなことは知ったことではない!それよりも女神アルテリア様のために一刻も早く他国に情報を共有し件の魔人を討伐することに協力してもらわなければいけないだろう‼︎相手は勇者の力を持った魔人なのだぞ⁉︎」

「ですがわが国には召喚した勇者様方がいるではないか‼︎彼らに討伐を任せれば他国の協力など必要ありません‼︎」



まさにカオスな状態での話し合いであった

勿論世界のために一刻も早い情報の開示、そして全国家で総力を上げて討伐しなければ遅かれ早かれ取り返しのつかないことになるのは自明の理


しかし彼らは人間である

個人の損得や国家の威信など、それぞれの思惑が入り乱れ一向に纏まらない

それと同時に心の中ではそれでもまぁ大丈夫だろうというなんとも漠然とした予想があった


それもそうだろう

神ランクスキル2つ持ちに加えて、その他の面々もポテンシャルはこの世界トップ級のものたちが30人もいるのだ

そんな中1人が敵に回ったところで、所詮は個の力でしかないという安心がある


結局は数であり、勇者たちは質もしっかり伴っている

普通に考えたら負ける道理がないわけだ、それが必ずしも正しいという結果になるわけではないが

そんなことを彼らが知るのはもっと後であり、この時の判断を誰しもが悔いることになるのは今はまだ誰も知らない



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【あるクラスメイト視点】

いきなり異世界に呼び出されて早3日

最初はみんなもちろん戸惑っていたし、クラスメイトの1人がいきなり暴れ出して城から逃亡したなどもあり酷く怯えていたけど今ではそれに対して特になにか思うわけもない


むしろ魔人などという低俗な存在がクラスにいたことに対して酷く吐き気を催す


そんなことは置いといて今はみんなで城の訓練所で訓練中だ

みんな最初は戸惑う…なんてわけもなくむしろイキイキとしていた

なんせこの世界には魔法やスキルといった非現実的なものがあるからだ

まさにゲームみたいな世界でみんな興奮している


その中でも目立っているのはやはり高杉君、光ちゃん、そして朱理ちゃんである


高杉君は今この国の神聖騎士団団長のサバル様と訓練中でやはり彼は規格外なのか成長速度がものすごく早いらしい

すごいイケメンだし汗を拭く姿なんか直視できないぐらい!


光ちゃんは剣聖の加護持ちで今はひたすら騎士団の人と打ち合っている

女の子なのにあんなに動けることに憧れを抱かずにはいられない


そして朱理ちゃん

朱理ちゃんはクールな女の子全魔法適正(極)と魔道の極意(極)をもらっていて先ほどから色鮮やかな複数の魔法を発動している

子供の頃に見た魔法少女みたいでものすごくかっこいい


他にもみんなすごいスキル持ちで各々が頑張っている

私も他のみんなと一緒に頑張ってはやく魔人を滅ぼせるように頑張らないと

そして元の世界に戻るんだ

害虫ははやく駆除しないとだからね

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