偏見にまみれているけど、違わない
気付くと朝になっていたが、朝になると眠くて、学校を休んだ。
どうせ、学校に行ってもいじられるだけだし。
こんな日が、次第にどんどん増えていって、気づけば不登校になっていった。
それと比例して、毎日少なくなっていく毒を飲み続け、僕は半狂乱状態になってしまっていく。
そしてある日、最近ハマっていたとある匿名掲示板で「元子役だけど質問ある?」とのような掲示板を立て、限りなく少ないファンと、大量のアンチ。はたまた、好奇心で近寄ってくるユーザーたちに、武勇伝をしつこく語っていた。
すると、あるDMが届いた。
「よければ、わたしと会ってみませんか?」
まともな思考回路を持っているのなら、こんなメッセージには応じないだろう。
しかし、受け取った相手は半狂乱状態の精神異常者だ。
僕は、アカウントを見てみたみて、女の子だったので、自らの下半身を震わせてコンプレックスや惨めさから目をふさいで、会うことにした。
あれだけコンプレックスやトラウマに悩んでおきながら、自らの欲に目をつむるだなんてまったく、どうしようもない奴である。
しかし、このような欲に偶然にもコンプレックスやトラウマに囚われない決断が、僕の運命を変えた。
当日の朝、僕は醜い姿を鏡に映しておきながら、無駄になれていないワックスを使い、太い体を締め付ける昔の少し高い服を着ていった。
”こんな姿、ファンに見せてしまったら失望される”
なんて考えてはいなかった。
なぜなら、子役の栄光にあやかっている間は僕は今の僕ではなく、子役の僕であるからだ。
この姿も、子役の栄光フィルターにかかっていたら、どうせファンなら喜ぶと、本気で思っていた。
いや、そんなことはないかもしれない。
あろうことか、僕は下半身に支配されていて、何も考えずに妄想の世界に入っていただけかもしれない。
それでも、当日。彼女に会うまで無敵だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます