第6話

案の定私が学校の門を通る頃には、いつもながら沢山の黄色い声が聞こえてくる



「やばかっこいいい!四天王!」


「黎様ー!」


「キャー!今蓮弥様こっちみなかった?!」


「待って志希くん髪色変えた?!かっこよすぎるぅ!」



そんな話し声は教室に入るまでに嫌でも耳に入る



そんなにあの4人が魅力的なのか。まぁ顔は分からなくもない……。



けど私には未だに理解できない部分がある



なんせあいつらは性格が歪んでいる。そんな奴らを今更恋愛対象で見る方が難しいのだ



高校に踏み入れると、私達の関係はまるで垢の他人のように振る舞われる



華のある学校の四天王。そして私はその他大勢に属するクラスメイトの一人、といった感じに



あの日の出来事以来、自然と高校では関わらないという自然なルールが私達の間にはあった



何人かの同級生や先輩に絡まれている4人を残してそそくさと下駄箱へ向かう



靴を履き替えると無機質な廊下を通り2年のクラスのある2階へ向かう



教室へ入ると、クラスで1番仲の良い美咲が声をかけてきた

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