第5話
志希は多分、私が4人に逆らえないことを分かってて面白がって言っている
「待つ」
というか今の私にはそれしか選択肢がない
「ふっ慧ちゃん分かってんじゃん」
そういって志希は楽しそうに笑っている
ムカついたので少し睨んでやった
すると急にずしっと頭に重さを感じた
慌てて転びそうになった体制を整えて後ろを振り返ると眠そうな黎が立っていた
「はよ。あーー眠すぎ。慧俺の荷物持ってくんね」
「黎おそい。遅刻する」
眠気が冷めず少し機嫌が悪そうな黎は私の言葉が気に入らなかったのか、私の顎を掴んで強引に目線を合わせてきた
「は、慧お前俺に逆らうわけ?地味子は黙れ」
なんなの…ほんっとにムカつく
黎に睨みをきかせていると蓮弥の呆れた声が聞こえてきた
「ねぇ遅刻するんだけど」
「2人とも早く行こー」
やらかした…ついムキになってしまった
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徒歩20分
学校はうちの家からさほど遠くない
私はいつも決まって4人の後ろを3mほど離れた位置でそっと歩く
無論星影の生徒たちに私達が幼なじみだということを気づかれないようにするためだ
4人はとにかく目立つ上にモテる
中でも今日の朝不在だった湊はこの学校の生徒会長であるため、この学校の生徒からの人気は高くファンクラブもあるのだとか
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