久々の会話はあっけなく
第4話
side 空
さっき振り返ったのは俺の声に対して何だろうか。何でもいい。やっぱ好きだ。いくら想っても届かないんだけど。
相手は学校中の男に告られるようなやつだ。
「もしかして、実紅がいつも言ってる――「わぁ柚葉ダメダメ!」
実紅が友達の言葉に慌てている。
「どうした?」
「何でもないよ。」
顔が赤い。
もしかして、一か八かで聞いてみる。
「恋愛話?」
「っ!」
「あ、彼氏とか?したら俺、怒られるな。」
「ちっ違うよ。彼氏いないから。」
「じゃあ、好きな人?」
「………」
いるんだなぁ。
「実紅可愛いし、告白したら?」
それは俺的にはかなりキツいけど―――「っバカ。」
「え?」
それだけ言い残して実紅は行ってしまった。
「あ、実紅!……柏田君だよね?」
実紅の友達に不意に聞かれた。
「そうだけど、俺名乗ったっけ?」
「うちがあなたの名前を知ってるのは実紅からあなたの事を聞いてるから!」
そう言い残して実紅を追って行ってしまった。
実紅を知りたい。離れていた間の実紅を。
きっと知ったらもっと好きになる。
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