第6話 ミノタウロス戦後
あれ......なんで僕は、ベットの上にいるんだ?
すくなくても僕は砂漠にいたはずで、こんな......豪華な感じの大理石でできた建物にいるはず、ないんだけど......。
それにしてもあの後、ミノタウロスを倒せたのだろうか......?
「自分は、どこにいるんだろうか?」
今のこの状況で自分は言いたいことがあった。まさかリアルでこの発言をする、機会に恵まれることになるとは思わなかった、が......異世界に居て、知らない部屋、そしてベットの上......これなら、定番のセリフが言えるだろう。
「......知らない天井だ」
これを、自分は言いたかったのだ。
_______
サーシャ・トリニダ視点
「ここが......君の病室だな」
この建物は豪華な感じの大理石でできていて......いろいろな手続きを終えた私は、友人にも会わないで、名前も知らなかった君の病室の前にいる。
「なんで......ここに来たんだろう」
扉を開ける前にそう考えてしまった、冷静になれば...君と会う意味はないのかもしれない。それでもここに来たのは...君に一目惚れしたからかもしれない、だってさカッコ好いから、なんか......ヒーローみたいだなって感じた時から...。
それでも、ドアを開けた。
______
ドアを開けて、サーシャがこの部屋に入ってきた。
ここが病院であると医者に教えられたのは数日前で、その間サーシャとは出会うことができなかった。入院中読むことができた、新聞には釈放者についての表が存在していて彼女が既に犯罪者では無くなっていることを教えてくれた。
......正直こんな表があると、排斥とかが激しくなりそうだと僕は、感じてしまう。
「えっと...医者から君の名前を聞いたんだ」
彼女は自分の記憶の姿と変わらない、そりゃあ数日しか経過していないんだから当たり前なのだが、変わってなくて良かったと僕は思う。
「君の名前は、え~と」
ガサゴソ、ガサゴソと服のポケットから、メモを取り出す。
「サーシャ......」
久しぶりに見た、サーシャの姿に僕は気持ちを抑えられなかった......。
「サーシャが好きだ、......付き合ってください」
ありふれたことかもしれないが......死の淵で恋心を自覚した、だが奇跡的に自分は生きている、僕は愛を......叫びたかった。それこそ、振られても大丈夫。
「......え?」
やはり彼女は困惑している、まあ死の淵から目が覚めたばかりの怪我人からそんなことを言われたら......僕も困惑する、だが......付き合ってほしいその
一世一代の告白そんな、自分の初恋であり初めて行った、告白の答えは......
「......私は————」
「サーシャちゃん......何してるんです!?」
すでに開いていたドアからやってきた金髪の女性によって保留されることになった。
______
告白の最中に部屋に入ってきた彼女は、ナターリヤ・セーニナと言う名前らしい。
「私はサーシャちゃんの友達なんです!!」
彼女はサーシャの友人で、病室に入ろうとしてた時にあの告白を目撃し、男性がサーシャちゃんに洗脳されてる!?と彼女が再犯する前に止めるため、部屋に突っ込んできたらしい。サーシャは彼女に悪い意味で、信頼されているようだ。
「......声がでかい」
確かに彼女の声はクソデカい声で、とても失礼なことだが
「彼女......女子力は低そうだ」
「実際そうですよ、彼女の料理はちょっと不味いです」
「なんて、こと言うんですかサーシャちゃん!!」
......声が漏れていたようだ。
それにしてもサーシャに友達が存在しているとは、非常に勝手なイメージだがボッチを拗らせている気がしたんだが。
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