第2話

さて、彼女をどうするのかは僕の自由なわけだが...すくなくても殺すのだけはしてはいけない...それさえ守れば。...とにかくなんでもありだ、命さえ無傷なら手段は——




「命だけは、たったすけて」




まあ、そろそろ......現実と向き合うことにする。




______


まず彼女はあの時タックルをしてきた、魔法を使うのは恐らくエーテル?とかが枯渇していたので、使用が不可能だったのだろうか。


彼女と僕どちらも、疲労状態だったのも勝てた勝因だったのかもしれない。




思い出すと、こんな感じの流れだったと考えられる。



「うおおおおおお」

...彼女のタックルは地面にあたった、僕は殺されるかもしれない...そう考えていた。

だからあの時に首をつかんで、その後追い打ちで腹パンをして苦しませて————


「本当に死になくないんです......」



目の前の彼女が生まれたわけだ。

とりあえず、脅せるうちに脅した方がいいだろう...この様子だと水魔法がないと僕が干からびることに、気付いていないようだしな。



「なぜ......こんなことをした」


「......それを言えば助けてくれるんですか?」


「は?」なんで、当たり前だがこれは質問でしかなくて救うかどうかではない......彼女は、こちらをなめているのかもしれない。立場をわからせるために行動を起こそうとして——彼女の顔に涙が浮かんでいるのが見えた。



「...ごめ...ん...なさい」

......彼女の顔を見たがやはり恐怖しているようだった。


「こちらとしは...さ説明してほしいんだけど、なぜこんなことをしたか教えてもらえる?」


「...話し...ま...す実は...私は」











______





「なるほどね」





彼女によると、今は教師ではなく、追放者...まあ犯罪者らしい。

そんな中研究に使えそうな素体(しかも異世界人)が現れて我慢できず今回の行動を起こしてしまったらしい...。



「なぜ犯罪をおかしたか?ですか......それは、ライバルがいて」


ライバルは万能の秀才と表現するのが適切な人で、どんなことも一定以上はできる人で...幼馴染でした。彼との関係がおかしくなり始めたのは...恋心を自覚してからで...


「そう...ですねまあ、嫉妬......まあ最初は、そうじゃありませんでしたね」

恋人になるからには彼と同じように————まあ私の空回りですね。


「......水飲みますか」

「ありがたくもらうよ」水は美味しい......なぜだろう、やっぱり味がないからだろうかまだ、彼女の話は続くようだった。

「ちなみに彼は、万能の秀才でしたが」

私は彼とは違い、水魔法だけ適性があったんです、それであの時執着して......まあ今でも執着していますね。

「なぜ水魔法だけこんな、こんなことになってるんでしょうね」

......実は、水魔法は不遇と呼ばれているんです、危険な魔法が多かったので禁忌術式が多くて、使ったら犯罪なものが多かったから。普通の水魔法ではやれることが、狭まります。だから不遇なんですよ水魔法は「......ここまで話を聞いたあなたならわかるかもしれません」

ライバルに追いつくために禁忌術式に触れて......捕まり、裁判が行われ、そして有罪になってしまったんですよ。それが今ここにいる理由ですね。


「...え?にげないのかですか...私は、逃げようにも砂漠から出れないんですよ」

呪いをかけられてますから、それが解けない限りこの砂漠からは出れないんです。

追放者ですからね、戻れないよう工夫しているんです。











「こんなところです......それで...私を...殺しますか?」



彼女がこちらを向く、......彼女をどうするかを決める時間がやってきた。


「もちろん————」



















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