"不遇水魔法使いの禁忌術式"

チーズ

第1話

一体いつから、自分はサハラ砂漠に来てしまったのだろう。

自分の目に映る景色は一面の砂、砂、砂、本当に砂しかない自宅で朝になったと起きたらこれだ......。


「ドッキリにしても、誘拐にしてもたちが悪すぎるだろ......」

やばいな、本当に喉が渇いてくる。水が欲しい...あれ?




「......ホントどうしようかな」

人がなにもない砂漠にいる。発言から推察するに、彼女も困っているようだったが、奇妙な——まあコスプレをしているのだろうか?砂漠には合わない厚めの学生服を着ている、髪は染めているのだろうか青いそんな、女性がいた。



それにしてもコスプレなら元になったなにかはあるはずだが僕がアニメを見ていないからだろうか?彼女のようなキャラクターはすくなくても僕は、知らなかった。


「あれ......そこに誰かいるの?」


彼女からよばれた、どうやら幻覚ではなかったらしい。





______


「あざーす」


彼女の魔法で出現した水を飲む、どうやらここは異世界のようだった。


まず彼女の名前はサーシャ、フルネームではないが...「さすがに見ず知らずの人にフルネームでは名前をおしえるのは...」とのことらしい異世界だから文化も違うのだろうか。


そして彼女は魔法使いであり水魔法の使い手でありとある学園の教師だったらしい。


水を飲んでいる最中彼女と話をしたが。

「君は......ホント常識がないから、なにか質問したら知っていること教えるよ」

「いやまあ異世界人で——」


「いやあ多分田舎からきたんだと思うけどね、この景色を見て異世界と思うのはちょっと違うんだよ、ここはねサフォ砂漠だよ」


「......」


結局異世界から来たことを彼女に信じてもらうことはできなかった。



「それで......君はこれからどうするの?故郷の名前を教えてくれたらそこに案内できるよう水の精霊を召喚するけど」

「精霊......?」

精霊はなんかアニメとかででてくる奴らだったきがする。

ファンタジーの使い魔はゴーレムの印象が、自分の中である。精霊はボスとか自然そのもので人が扱わない...どちらかといえば扱われる印象もある。

この世界では使い魔の役割を精霊がになっているようだった。


「......」


「それで......故郷の名前を君が教えてくれれば、案内できるけど」


...まあ試してみよう。

「日本です、日本の静岡県で浜松の生まれです今住んでいるのは——」

「この道具でエーテルがある場所を探してくれれば......」


そうして手渡された...折り畳みの鏡?でエーテルを探し終えた時には、既に太陽は沈んでいた。



「こ......ここならエーテルがあるんですか」

「......多分あると、......思う」


僕もだが、サーシャさんも息が途切れ途切れで苦しそうだった。

彼女の言うところ、では本来こんなにエーテルがないことはあり得ないことらしいが、本当にそうなのか疑問である。「なんで、なんで、こんなにないんだよ......」再び言うが疑問である。彼女が教師なことも影響しているのかもしれない外に出ず町で魔法を使う彼女は、いつもエーテルが使い放題だったにちがいない。

こんなことを言っているが、僕は教師であるサーシャを信じるしかない......なぜなら水を供給できるのは彼女だけだからだ。

この砂漠には地下水やオアシスが見つからなかった、水は彼女に頼るしかない本当になぜ彼女はここに来たのだろうか?疑問ばかり生まれる。


いろいろあったが......やっと見つけた、エーテルのある場所で彼女が魔法陣を書き始めた。



「つげるつげる......(後略)」


長く続いた、一分近くの詠唱が終わり。生み出されたのは...


「?」

「あれ、なんですぐ消えたんだ?」


......精霊は生み出されたあとすぐ消えてしまった。


「まさか......いやでも現れたってことは場所は認識されている?......なぜ?」

「これは、本当に異世界から君が来たってことを示している」


つまり...魔法は失敗したが、異世界から来たことは認められる?そんなことを考えていた時彼女は恐ろしいことをつぶやいたのが僕にしっかり聞こえた。


「......解剖してみたい」

「え?」


「......いやなんでも——聞こえたならやるか」

「は?」








彼女はいきなり僕に飛び掛かり——


















「まって、首つかまないでほんと、痛いですころさないで」


......そして、命乞いをしてきた。






















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