第3話 変人の部活と男の娘
「
ゲームの序盤ではもう少し控えめな
「お、おう。行くか」
教室から二人で出て、そのまま部室へと向かう。
予想通り、
残念ながらこの
ガラガラ、と扉をあけ、部室に入る。
「おーっ!一週間ぶりだな、新入部員たちよ!」
地歴部の部長、
それに、ゲーム通りに進んだ場合の全体の内容はおおむね把握しているが、学校生活が一通り理解できるとゲームではいきなり時間が飛んだりする。しょうがないことだが、これが現実になると困ったものだ。ゲーム通りに進んだとしても今後どんな展開が来るのか正確には予想できないため、気を付ける必要がある。
これが全て主人公である
「こんにちは!部長!」
そんな内面とは裏腹に、元気のよさそうな純粋な返事をする。
「早速だが、今日の部活は今月の学校新聞に載せる歴史コラムについてだ。さあ皆の者席につけ!過去最高の物を考えるぞ!」
ここで、地歴部の部員を振り返る。
まず、変わった性格の部長、
次に、二年の先輩:
最後に、もう一人の二年の先輩:
となれば、現在警戒すべき人物は
問題は今後部員として入ってくる人物たちだ。入部を阻止したりできないだろうか。できないだろうな。下手にすると
今考えてもしょうがないので、部活に集中しよう。
「何か案はあるか?」
黒板の前に立った
部室には人数分の椅子と、長机が並べられている。教室の前側しか使っていないのだ。そして僕はもちろん
「
「ペロポネソス戦争についてはどうでしょうか?特にアンフィポリスの戦いのところに注目して ー」
「えーっと、もう少しみんなが分かる話題にすればどうだ?」
そこで
「いっそ、歴史から外れて世の中の真理について書いたら ー」
「歴史コラムに歴史を書かなくてどうする」
一瞬にして案が消された。
疲れた
「
「え、えーと?
「俺え?そうだな・・・」
「江戸幕府の細かい政治システムとかか?気になってる奴もいるだろ、たぶん」
ふと思いついたのか、
「おっ、それいいな!」
「反対する者はいるか?」
彼女の声に
「そんなもの誰でも知っています。やはりペロポネソス戦争について ー」
「最初、新たな挑戦には皆反対する。しかし ー」
「黙れ」
「
「はい・・・」
毎月こんなことをやっているのだろうか、この部活は。ゲームでは2,3回しか無いイベントなのだが、それはあくまでもゲームの尺の都合上。つまり実際は毎月あるということだ。
めんどくさ。
それはさておき、コラムのテーマが決まったところで今日は解散だ。家で各自が情報を集め、次の金曜日に内容を作成する。なんとも緩い部活だ。
「よし、じゃあ今日は解散だー!ご苦労であった!」
残りの先輩二人は、それぞれの行動をとる。
「じゃあ
「そうだな。さっさと帰って、勉強でもするか」
「
「やることが無くてやっているだけだ。羨ましいことなんて一つもないぞ」
鞄を背負い、二人並んで部室を出る。一部の人には、カップルのように見えるだろう。
ずっと思っていることだが、男でこの可愛さは反則だろ。
さて、明日は土曜日。つまり休日。休日と言えばイベントチャンスばかりだ!特に、最初の部活動が終わった後の休日では、ゲームでのメインヒロインが登場する。
もちろん、ラブコメ的な出会いは、全力阻止だ。
こんなことを考えながら、表の顔には笑みを浮かべ、
次の更新予定
毎週 月・水・金 17:00 予定は変更される可能性があります
ラブコメの男の娘枠に転生したので、原作知識で主人公を好き放題に攻略してみる 猫だよ @nekodayodayo
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