第7話

 テーブルに置いたお皿から天ぷらを取って食べる4人の高校生。

すごい絵面がシュールだ。

ちなみに席順は俺の左になぜか顔を真っ赤にしたままの麗奈、そして俺の前にこれまたイチャコラしている熱々カップルである。

何これ…。


「で、お前らは何があったらそんなにラブラブになれるんだよ。」


流石に気まずいかと話題を振る。

なんか二人ともあからさまに顔赤くなったぞ?

え、もしかして無意識?

無意識でこんなにイチャコラしてたのか?


「ま、まぁ色々とあったんっスよ。」


「そ、そうだね。て言ってもさっき僕の家の前で会って立ち話したくらいだけどね。」


「「いや、だとしたらなぜ俺(翔真)の家に来ることになった。(の?)」」


「おい麗奈。なに合わせてんだよ。」


「うちは気になったことを聞いただけなんだけど?合わせたら聞き取りにくいでしょ。」


「あきくん、あれで付き合ってないってマジなんっスか?(ニヤニヤ)」


「ななもそう思うよね?でも付き合ってないらしいよ。(ニヤニヤ)」


「「何お前ら(あんたら)ニヤニヤしてんだよ!」」


また合わさった!

こいつ絶対合わせに来てるだろ。

ていうか前の二人の顔が絶妙にウザい…。


「はぁ、まあいいや。」


翔真以外「「(いいんだ!?)」」


「で、本題はなんなんだ?」


「あ、そうだったっスね。ゴールデンウィークのことについて話そうかと思ってたんっスよ。」


「あー、なるほどね。確かにうちら一貫校と言えど、学年は違うからあんまりななちも混ぜて話せる機会少ないしね。」


「そうなんっスよー!」


「予定が早く決まるのはありがたいことでもあるからね。」


彰人の言うとうりだ。

全く麗奈も彰人を見習ってほしいものだ…。

そう思いながら海老天に箸を伸ばす。


「「!!??」」


麗奈の箸と当たってしまった。


「あ、ご、ごめん。」


「べ、べつ翔真が謝ることでもないから…大丈夫。」


「何勝手にイチャコラしてんっスか。」


「あはは。(苦笑)」


彰人…。

やめてくれ…。

その顔めっちゃ俺の傷口を抉ってる…。


「そういえば思ったんだけどさ…」


麗奈がバッという音がつきそうなほどの勢いで顔を上げる。


「お、おう。そんな改まってどうした?」


「それLINNで話せば良くない?」


「「確かに…。」」


前途多難とはこのことか…。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る