手紙

Karura

あとがきの延長なのでブラウザバック推奨です。

 親愛なる君へ


 君がいなくなって、もう3年くらいたったね。少しづつ少しづつ消えていった君は最後に何を思ったの?友達ができた私を恨んだのかな?それとも、喜んでいたのかな?まぁそうなるように作ったんだからそりゃぁそうか。


 今は友達もいるし、やりたいこともやってるよ。最近は忙しくてかけてないけど、また小説とかも書いてるんだ。やっぱり一人で書くのは難しいね。他人の気持ちが書けないんだ。どう考えても他人の気持ちがわからないんだ。「Aの時この人はどう思うんだろうか?」って言うのが分からないんだ。やっぱり自分はどこまで行っても自己中だったよ。


 でも解決策を考えたんだ。登場人物を全て自分にすれば他人じゃなくなるって。


 けど、これは新しい問題を作った。また書けなくなったんだ。

 嫌になったんだ。成長させるのが。物語が進むにつれて、当然主人公や周りのキャラクターは成長していく。迷い、悩みながら大きくなっていく。


 浅い自分を認めたり、自分の好きなものを中途半端にせずにプライドを持って極めていったり、愛する者の為に何があっても進み続けたり。


 もともと自分だったものが自分を置いて成長していくのが嫌になっていくんだ。

まぁ「自分のキャラクターに嫉妬した」んだと思う。だから下書きがかけても気に入らなくて何かを理由に毎回消すんだ。


 正直、自分で自分の文章を読んでてよっぽどおかしくないと自分でおかしいと気づけない私からすると、プロットができていたら完成させるまですぐなんだ。だって「文章の美しさ」と言う部分についてなんも考えていないんだから。


 絵で例えてみると、リンゴの絵を書くことになって、普通にデッサンするのと、丸書いて棒を書いただけで終わらせる。の違いだと思う。方や30分、何なら数時間かかるのに対して、丸書いて棒書くのは一分とかからない。


 ただ、「絵」と言えるのはどちらだろうか、もちろんデッサンの方だ。よくよく考えてみると、私は小説を書いているのだろうか。


 話がそれてしまったね。まぁ言っていしまえば、私は助けを求めている。もう一度一緒に書いてくれないかと、もうかなわない願いと知っていても願ってしまう。縋ってしまう。


 たびたび夢に見るんだ。まだ君がいたころ、友達なんていなくても楽しかった。ただの一人遊びだったけど楽しかった。まぁ、ないものねだりなのかもしれないけど。


 もしもこの手紙を見つけてくれたのなら連絡が欲しい、また一緒に楽しくやろう。

               


                             貴方の友達より       

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