第六話 巨大獣バビゴン シャールケンの嘲笑 5
さて、巨大獣バビゴンを作るとするか。
今回はマーヤちゃんきちんとお仕事に出てきました。
やはりご褒美を使って釣るのがこういう子には一番効果が高い。
マーヤちゃんマジお子様。
そして、いつものロボット整備班は……。
――ミザーリン様の準備の為に一緒に地球に降ります――。
はあ、そうですか。
もうお前らには期待しとらんから二人で作るよ。
さて、バビゴンだが……これちょっとデザイン違えばヒーローロボットでも通用するカッコ良さなんだよな。
ライオンのような頭に身体は筋肉ムキムキの鎧を着たマッチョ体型。
そして巨大な蛮刀に大盾、マントは無いがこれマントあればこの時代の特撮ヒーローで通用するようなデザインだ。
ロボットシミュレーションゲームでは大体中ボスで出てきて、後半になると本編で一体だったはずなのに大量に壁のように出現する。
ロボゲーあるあるな話。
まあかなり出来上がった形なので俺が特に何か追加する事も無い。
まあこれはシャールケン専用ロボのプロトタイプみたいなデザインで、中盤以降に出る彼の専用ロボの布石になっていたのかもしれない。
「ご主人様ー。こちらはもう準備出来ましたー」
「マーヤ、お疲れ様」
「えっへん。マーヤは褒めると伸びるタイプなのです。もっと褒めてー、もっと褒めてー」
マジでお子様だ。だが、それがいい。
なんだかんだで、マーヤちゃんの手伝いが有ったおかげでバビゴンの作成はそれほど時間がかからなかった。
「どうだ、ブキミーダよ。もうロボは完成したのか?」
「はい、シャールケン様。こちらにございます」
「ご苦労! それでは余は地上に降りるぞ、ご苦労だったな。しばし休むがよい」
「はっ、シャールケン様。ありがとうございます」
俺とマーヤちゃんはシャールケンに休んで良いと言われたので部屋に戻ることにした。
そして俺はマーヤちゃんとの約束の為に大型コンピューターのプログラムを使い、――スペースエイリアン――のゲームを完成させた。
「マーヤちゃん、約束の面白いものだよ」
「え? コレ……何ですか?」
「スペースエイリアン。この下にあるヤツで上から迫ってくる宇宙人を倒すんだ」
「えー!? これ、面白そうっ! ご主人様、ありがとうございます」
マーヤちゃんの猫耳リボンがぴくぴく動いている。
どうやらこのリボン型レーダー、彼女の感情と連動するようになっているが本人は気が付いていないらしい。
俺はこれでマーヤちゃんの感情が一目で見てわかるようになった、彼女は今メチャクチャ嬉しそうだ。
「えいっ、えいっ……このっ! このっ!! 宇宙人めー!」
いや、よく考えたら俺達が今侵略宇宙人なんじゃないのか?
でも深く考えたら負けな気がする。
さて、そろそろシャールケンが地球に向かった頃か。
あと数時間後には地球に到着するだろう。
そうなったらスパイドローンで様子を確認しなくては。
まあ前回はツチノコ番組の特番によるテレビ中継のおかげでスパイドローンを使わずに地上の様子を見られたのだが。
となると、マーヤちゃんそろそろゲーム止めてくれませんか?
こちらもコンピューターが必要になったので。
「マーヤちゃん、そろそろ終わりにしてくれない?」
「やーだー。まだ遊ぶのー」
あーあ、俺は今、聞き分けの無い子供に玩具を与えてしまった親の心境だよ。
さて、どうにかマーヤちゃんをパソコンから引きはがすにはやはりテレビしか無いか。
「マーヤちゃん。テレビ見ていいから、そこどいてくれる?」
「え、本当ですか!」
これはテレビ解禁しなきゃ仕事にならない。
仕方ないので俺はマーヤちゃんにテレビを見ていいと言って大型コンピューターから離させた。
今日はまた今からアニメ・特撮の時間か。
確か今日は宇宙兄弟テツジーンだったかな。もうすぐ最終回か。
「えー、何なのよー! コレー!?」
マーヤちゃんがまた泣いている、どうしたのかなと思ったら……。
あらら、今日は野球中継の日だったのね。
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