第三話 巨大獣ガガビビ なぜだ! 合体不能 7
信じられない……。
あの人格者、軍人の鑑とも言える三島長官が部下を使い捨てにしようとは……。
なんせ本編で三島長官と来たら、タダの一般兵士が亡くなったと聞いただけで儂の責任だといって切腹しようとして止められるようなキャラだった。
それがあれだけ部下に体当たりして仕留めろというなんて……。
「ひ、ひいいいー!」
「逃げるか! 逃げるなクズがっ! 逃げる奴はワシの命令で敵前逃亡で射殺する!」
「そ、そんな……くっそぉお!」
防衛隊のファントムがミサイルを撃つが、巨大獣ガガビビには当たらず飛行機の方に戻って来てしまう。
流石に一人が犠牲になったので同じようには動かない為、飛行機の被害は無いがミサイルが飛んできた街は辺り一面焼け野原だ……。
三島長官が一番嫌うはずの非人道作戦をここまで容赦なく実行するとは、これは避難民を助けてやる必要がありそうだ。
「ミザーリン殿、ワシは逃げ惑う地球人共を捕らえようと思います、ドグローンを遠隔操縦する権限をお与えください」
「フン、アンタにしたら面白いこと考えるのね……まあいいわ、好きにしなさい」
「ありがとうございます」
俺とマーヤは一度機動要塞ドグローンに戻り、地球人の避難所を探した。
避難所に逃げた人達ならどうにか無事だろう、それにこのドグローンには地球の技術を超えたメディカルルームも存在する。
俺はドグローンの下顎を広げ、手当たり次第に人間を確保した。
そんなドグローン目掛け、ビームを打ってきた相手がいた、ダインジェットだ。
「ダバール星人め! 罪も無い人達をどうするつもりだ!」
「ヒャハハハ、地球人は人質にさせてもらうだけだ」
「くっそー許さねぇっ! みんな、合体だ!」
ダインマシンが集結し、そしてバンクシーンが始まった。
「「「「「レッツ、ガッダイン!」」」」」
あれ? 第三話では合体出来ない展開から始まるんじゃなかったのか?
ああ、第二話で脳波が一致しない合体不能を乗り越えたから合体が出来たのか。
「流! この戦いが終わったら決闘の続きだ!」
「ああ。だがその前にアイツらを蹴散らしてやらないとなっ!」
ガッダイン5は巨大獣ガガビビと向かい合い、攻撃を仕掛けてきた。
「メタルダート!」
だがガガビビのレーダーは、金属製の矢を誘導し……ガッダインに跳ね返した。
「ぐわああっ!」
「龍也っ、アレは何か特別な能力があるわっ」
「ぼくの見立てでは、あれは特殊レーダーです。防衛隊のミサイルを全部跳ね返したあれはミサイルや金属製の武器を撃った相手に誘導して当てているんです!」
「くっそー、それじゃあどうすれば」
「ああいった手の輩は直接攻撃あるのみでごわす!」
ガッダインチームが何かを話し合っている。
原作ではこの後、飛び道具を止めて物理系武器に切り替えたはず。
「直接ぶん殴ればいいんだな、それじゃあっ」
「龍也さんっ、マグネティックランサーを使いましょう」
「よし、それで行くぜっ。――マグネティック……ランサー!」
ガッダイン5の武器、マグネティックランサーが出現した。
このマグネティックランサー、昔の玩具では完全再現が出来ず、拳の上と下に差し込む形の武器だったが、合体魂シリーズで出た時は小型ネオジム磁石で番組通りにSランサーとNランサーを合体させることが出来る物だった。
マグネティックランサーを構えたガッダイン5はガガビビの胸のレーダーを切り裂き、そのままランサーを本体に突き刺した。
「行くぞっ! 超……電磁ウェエエエイブ!」
出た、超電磁ウェーブからの超電磁スマッシュ。
もう勝ったも同然だろう。
「超……電磁! スマァァアアッッシュッ‼‼」
「ガガビ……ビィイイ!」
ドガァアアアン!
超電磁スマッシュを受けた巨大獣ガガビビは木っ端みじんに砕け散った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます