ヤンキーと小便と正月

@yurayurajima

第1話

1月3日、正月の終わりごろ。

それはおじいちゃんの家から家に帰る時の出来事だった。

僕はもうはちゃめちゃに膀胱が破裂しそうだった。兄も同様に膀胱が破裂しそうだったらしく兄がその旨を父に言うと父が

「お父さんの友達がね、膀胱が破裂しそうになったときコンビニのトイレ借りようとしてたらしいんよ。でもそのコンビニすごく混んでたらしくてね、トイレの列に並んでた子供に「どけ」っていってトイレに直行してたらしいよ」

とんだ畜生だな。そう僕は思った

すると兄は「人って余裕がなくなると本性が出るっていうしね、ほんとその通りだと思うよ」

僕は余裕がある時もその人の性格の一つだと思うとか思ったけど飲み込んだ

その話があったすぐのことだっだ。

膀胱が破裂しそうになった時の兄は、やはり凶暴そうだったので先にトイレを譲ってあげた。

その優しさも兄には伝わらずあいつはトイレで手を洗った水を僕につけてきた。

そしていざトイレに入るとおそらく兄貴の尿が便器の座るところに飛び散っていた。

だから僕は普段座りションユーザーなのだが立ちションに切り替えた。

それで少しイライラしていたのかもしれない。

尿を出し始めた頃にトイレのドアが開いた。

尿を出し始めにひっこめてパンツをすぐに履いたせいで尿がパンツについた

それで更にイライラした僕は開けられたドアを思い切り閉めて鍵をつけた。

閉める時に不意に見えた相手の顔は、ほぼ反射でやったものだから時すでに遅し。相手の体が半分トイレに入っていたのにも関わらず無理やり押し出して勢いで鍵までしてしまった。

やはり兄貴だったのでは無いかという望みに掛けて出て、手を洗ってから後ろを見てみると超強面の背の高いヤンキーと柄の悪そうなチビが2人でこっちをジロジロ見ていた。

めちゃめちゃ怖かった。一応会釈しといた。

車に戻ると兄貴が大爆笑していた。事の顛末を外から見ていたらしい。

兄貴の情報によると僕から締め出されたヤンキーっぽい人は締め出されたあとにビビって携帯を落としてしまっていたらしい。

ヤンキーには悪いことをしてしまったと悔やんでいる。

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