登場人物

▶主要な登場人物


・日向 あおい(ヒュウガ アオイ)

【主人公・高校1年生(男性)・15歳】

 クラスの人気者な男子高生。サラサラとした茶髪に色素の薄い瞳で、女生徒からも人気がある。

 高校入学後の体育祭で頭を打つ事故に遭い、ひまりに関することだけ記憶が抜けているが、それに気づいているのはひまり本人だけなので、あおい自身はなんの後遺症もなくその後を過ごしていると思い込んでいる。

 日陰を歩いてきたひまりにとって光のような存在だったが、あおいが事故前のひまりとの思い出を取り戻さないことで、世の中が都合の良いことばかりでないことを表現。

 それでもひまりに再び惹かれるあおいの一途な面を描くことで、暗く辛い想いをしてきたヒロインを救うヒーローの役割を果たす。


・吉野 ひまり(ヨシノ ヒマリ)

【ヒロイン・高校1年生(女性)・15歳】

 黒のストレートヘアを二つに結わえている内気な女子高生。場面緘黙の症状があり、学校では基本的に声が出せない。

 あおいが自分のことだけを忘れていることに気づいており、寂しく思っているが、そのことであおいを責める気持ちはなく、せめてもの繋がりとして贈っている毎月の季節の花の栞も差出人名を書かずに届けている。

 ひまりの声が出ないことで二人だけのコミュニケーションの方法を模索することに繋がり、そのことが本作のタイトル『僕らの好きの伝え方』の由来にもなっている。

 また、大人しいひまりの性格は、日向を歩いてきたあおいの対比となることで、よりあおいの明るさを引き立たせる役割も持つ。




▶用語の説明


・場面緘黙(バメンカンモク)

 家庭ではごく普通に話すのに、幼稚園・保育園や学校などの社会的な状況で声を出したり話したりすることができない症状が続く状態。

 体が思うように動かせない緘動(かんどう)という状態になることも。

 自分の意思で「話さない」訳ではなく、「話せない」のがポイント。


参照:かんもくネット

http://kanmoku.org/index.html


・マカトン

 言葉やコミュニケーションに困難のある人々のために英国で開発された言語指導法。話し言葉とともに、サインやシンボルを組み合わせて提示する。

 「核語彙」と呼ばれる330の言葉から、個人の発達やニーズに合わせて語彙を選び、生活の中で繰り返し使うことでコミュニケーションを促進する。


参照:日本マカトン協会

https://makaton.jp/

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