第10話 その後(1)

 ズコォ!となったわけなのだが、俺も俺で政府や聖騎士団では手に負えない存在らしく、なんだかんだで預けられることになった。


「ヨォ坊主!…よく来たな、""""へ...。」


 快く団長が迎えてくれるのはいいのだが、というかありがたいのだが、光の騎士団団長の話を聞く限りでは…政府じゃ手に負えないってことは…


「あのォ〜、俺って...?」


「「「「「おん(うん)。」」」」」


「ギョエェェェェェー!!!ザイアグさいあくッ!…」


 まだ初対面でまともに会話や自己紹介もし合ってないのに...団長含め全員に納得されたーーー...。はは、

 とまぁ自分のことは置いといて、黒の騎士団の皆との自己紹介が始まった。


「俺ぁこの"黒の騎士団" "団長"、クロノス・ダン・ジャイロだ...。面倒けりゃでいい。」


「ふふ、本来って言うべきなんだけどね〜。あたしは魔女見習いだったけどあってここへ来たミタリアよ!よろ〜♪」


「ぼっ!僕は!!…その...ぇと...ぁょぅアヨウです…。ガラス魔法が使えます...。」


「へー!ガラスってなんかすごそーだな!綺麗だし!」


「へぇぁっ!?…///」


 なんとか仲を作らなければと思い、気まずいながら褒めてみたつもりだったが、異様に怖がらせたっぽい...。やっぱり俺が魔力無いから不気味がられて?...。


「そんなことはないと思いますよ。私は心内観察シンパシーの魔法が使えるハートです。よろしく。」


 この人は、あの時団長と観客席にいたらしい、副団長のハートさん!とても紳士的そうな男性だとその時思った。そして、5人目の自己紹介が始まった。


「魔力がないなんて見すぼらしい、私に姿を見せないで?…」


「んげっ!?はぁっ?」


 いきなり失礼な態度を取ってくる同い年くらいの女の子、制服っぽい服をまとい、いかにも俺を下民らしく見下してきた。


「あの子…ちょっと特殊な事情でね…。」


 ミタリアさんにそう耳打ちされると、彼女は俺を睨んで寄って来た。


 続く

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