第9話 黒の騎士団
「……正気か?ガキも貴様も...。」
「おぅおぅ、才能を見逃した不安から妬んでんじゃねーよ、笑」
互いに目に見えない強さを出し合い、数秒見つめ合うと、エンジェラートの団長が口を開いた。
「貴様らは…特にダン・ジャイロという男は…汚らわしい、騎士団の風上にも置けない。」
「どっ、どういう事だ!?おじさん!」
俺はおじさんが騎士団の団長であると気づき、他の団長らにこんな仕打ちを受けている驚きが隠せなかった。不安を抱えて思わず拍子抜けた顔をする俺の頭に手を置くと、おじさんは話し始めた。
「確かにな...俺達は普段の任務の素行の悪さ、クセ者が集まった変な集団、そんなことを言われ最終的には"非公認の騎士団"となった...。」
「え?…」
「他の王国騎士団は、国防のため、現最強の"光の騎士団"を筆頭にまとめて聖騎士団と呼ばれている...。それに比べ俺んとこは...政府の直属監視下に置かれ危険視されている実質非公認の騎士団...。」
「フン...全くもってその通りだな、」
圧倒的な高さから俺らを見下し、圧のかかる目を向けてくる光の騎士団団長。
目線でわかる。あれはただ見下して言ったわけでも、そんな表情でもない。"心の底から"這い上がる様々な憎悪を込めたモノだ。まぁ俺がその概念を知るのは、もっと後の話...。
「だが、しかぁーーーし!!!俺達は"王国騎士団"としての信念は失っちゃいねぇよ!だから...こうして今でも、国を守ってる!…」
「…。フン、そもそも貴様らは監視下にあるのに、勝手に新入りを入れることが許されるとでも?…」
「………………その考えはなかったな、(汗)」
「「「「ズコォォォォーーーー!」」」
続く
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