登場人物

▶主要な登場人物


・太秦 陽子(ウズマサ ハルコ)

【主人公・高校三年生(女性)・???歳】

 身体の状態から、今まで学校に通ったことのない少女。高校三年生にあたる年に、隆の通う右京高校に特別に編入することになった。世間知らずだがそれを自覚しており、向学心に溢れている。

 外の世界をあまりよく知らないという設定は、隆や読者に「当たり前と思っていることは、果たして本当に当たり前なのか?」という気づきをもたらす役割を果たす。

 地上にいる間の仮の姿は、黒いショートヘア。瞳の色は黒で、表情は天真爛漫でくるくるとよく変わる。研究所にいる本体は腰下までのロングヘアに白いワンピース姿で、足元は裸足で淡く発光している。


・広田 隆(ヒロタ リュウ)

【陽子の幼馴染・高校三年生(男性)・17歳】

 陽子の主治医である広田先生の息子。陽子が無理をしないよう、父親から高校でのお目付け役を命じられている。

 身に付けている腕時計を思い出の品として大事にしているが、それは建前で、本当はその腕時計を媒介として、研究所にいる陽子の意識が下界にいるための憑依役を果たしている。

 物語上の立ち位置としては、鳥籠のような装置から長年出られないでいるヒロイン・陽子の解放役。

 切れ長の瞳は黒色で、髪色も綺麗な黒。無愛想で口も悪いが、制服の襟元はきっちり閉めて着るタイプ。部活はどこにも所属していない帰宅部。


・北 恒星(キタ コウセイ)

【写真部部長・高校三年生(男性)・17歳】

 朗らかな性格から、人の笑顔を撮ることが得意。星座に詳しい訳ではないが、星を撮るのが好きで、同級生や部員からは何かといじられるお調子者な面がある。

 星にちなんだ名前や星の撮影が好きという恒星の存在は、この物語が単なる現代学園モノではなく、太陽や地球という大きなくくりが舞台であるということを暗示する役割を果たす。

 普段から糸目に近いが良い奴感がにじみ出ており、ニカッと笑うとツリ目になる。髪、瞳ともに黄色がかった茶色。制服の襟元は開けていて、中にはその辺に置いてあったのをテキトウに持ってきた変なTシャツを着ている。


・高橋 諺(タカハシ ゲン)

【バスケ部部長・高校三年生(男性)・17歳】

 快活で部員からの信頼も厚い背番号7。キャプテンなのに背が低いことを気にしているお年頃で、そのことに触れると静かに不機嫌になる。

 流行に敏感な彼の存在は、人気のJ-POP、トレンドの服、有名なカフェ、泣ける映画……等々、隆とは別の角度から陽子に、今の高校生にとっての「普通」を教えてゆく役割を果たす。

 まだ幼さの残る顔立ちで、瞳も大きめ。髪色や瞳は緑に近い黒。制服の襟元は開けていて、中にはよく派手な色のパーカーを着用しているお洒落さん。


・武田 篆(タケダ テン)

【書道部部長・高校三年生(男性)・17歳】

 流麗な作品で多くの賞をとっているが、本当は書はあまり好きではない様子の物静かな少年。あまり表情が動かず、驚いた時等の反応も控えめなので冷たい性格に思われがちだが、実は照れ屋の裏返しなだけであったりする。

 どこか落ち着いた様子の篆の存在は、何かと重たいものを抱えている様子の癒しとなる役割を果たす。

 おかっぱにはならない程度だが、男子生徒にしては少し長めの髪で、色は瞳とともに紺に近い黒。書を書くのに邪魔なので前髪や横はヘアピンで止めている。制服の襟元は閉めている。


・桐野 長流(キリノ タケル)

【園芸部部長・高校三年生(男性)・17歳】

 長身痩躯で華やかな見た目のため女子生徒に人気があり、彼目当てで入部する部員も多い。当人曰く、女の子を可愛がるのと花を愛でるのは同じ要領だそう。フェミニストらしいいわゆるイケメンキャラの立ち位置。

 歳の離れた妹のいる長流は、陽子に対してもまるで年下の少女を相手にしているかのような態度をとる。【太陽の子】という特殊な立場上、そんな扱いを受けてこなかった陽子にとってそれは新鮮なやりとりで、外見上の年相応の扱いをしてもらえるという役割を果たす。

 髪は明るめの茶色で、後ろでくくれるほどの長さ。瞳の色は茶色がかった黒で、大人びた印象を受ける雰囲気。制服の襟元は開けており、中にオレンジ色のシャツを着ている。

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