太陽の子【シナリオ版】
望月 葉琉
キャッチコピー・ポイント
▶作品キャッチコピー
僕は捜す、世界が君を忘れても。
僕は願う、世界より君の幸せを。
世界と想い人を巡る、少し不思議な物語。
▶注目ポイント・アピールポイント
この作品のテーマは、「鳥籠からの解放」です。ヒロインはこれまで、周りに決められた場所から出られない立場にありました。そんな彼女を幼い頃から見つめ続けてきたヒーローが、外の世界の魅力を伝えることで、彼女は外の世界への憧れを募らせていく。そうしてまた、そこから連れ出してくれるのもヒーローだという構図が、この作品で描きたい基本となっています。
様々な理由から、望まない環境にがんじがらめになっている方々、たくさんいらっしゃることでしょう。かくいう作者自身も、そんな想いを経験した一人でした。この作品のヒロインは、生まれ持った自身の性質から、そうした環境に押し込められてきました。彼女のように、自身の力ではどうにもならないこと、努力しても変えられない状況下に置かれている方々は、なおさら救いを求めているのではないでしょうか。今いる環境下から直接抜け出すお手伝いをすることは叶いませんが、読んだ後に一筋の希望の光を見出だして頂ければ、という願いを込めて執筆致しました。
物語を考える途中で狙いたくなったのはミスリードです。本作は冒頭だけだと、一見すると現代学園モノ、それも部活動に焦点を当てた青春ラブストーリーのように感じられます。というより、そう読み取ってもらえたら良いなと思いながら設定を作りこみました。途中でガラッと変わる話の雰囲気に驚いてもらいながら、「次は一体どうなるの?」というワクワク感を提供できていたら狙い通りです。
ヒロインの陽子を天真爛漫にしたのは、重い設定に暗い性格にしてしまうと話がどんどんしんどくなってしまうと考えたことが理由の一つになります。反対に隆を、陽子のことを大事に想っているくせに、どこかつっけんどんでそっけない態度にさせたのには、そんな陽子と対照的になるようバランスをとったという点と、登場する男子の中で一番冷たいのに、実は一番陽子のことを想っているというギャップを狙った点が理由に挙げられます。そんな二人の距離感で、幼馴染らしい居心地の良い空気を醸し出せていたら大成功です。
エンディングでは、世界と陽子を天秤にかけた二人が、悩みに悩み抜いた末にどんな行動を選択し、その結果どんな終わりを迎えるのか見届けて頂きたいです。全てが円満ハッピーエンドとはいきませんので、その終わりが果たして最善なのかは読んでくださった方一人ひとり受け取り方が違ってくるかと思います。そんな中でも、何か一つ、この作品を通して心に残るものがあれば、それ以上のことは望みません。
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