差し引かれる高額なお金
何年も前から、SNSでは悲痛な声がよく聞かれる。社会保険料が高すぎる。懸命に汗水流して働き稼いだ金を、国が当たり前のように取っていく。何が楽しいのか。収まらぬ怒りを持つ社会人はそう思うだろう。
現に政府は、税金や社会保険料として結構な額の金を徴収する。それが合算すると、どんな人でも万単位になるのだから、正直に言って笑えない。
では、これら差し引き項目に、それだけの意義が見い出せるのだろうか。例えば社会保険料に加入した場合、厚生労働省の公式HPによると、医療メリットや、年金メリットがあるという。
とはいえ、高額な社会保険料に不満がある人の一部は、こう考えるに違いない。もしもの時よりも、将来の事よりも今が大切。社保が無くても、手取りさえ充分に確保できれば、自分で備えられると。
本当にそうだろうか。賛成意見の人も、反対意見の人も当然いる。だが私は、社会保険そのものを不要だと思ったことはない。そうではなく、給与割合からいって不釣り合いな、社会保険料の高さを問題視したいのだ。
また幸か不幸か、日本政府の税収は、過去と比較して増えていると言っていい。このことから、多少なりとも負担率の軽減をする余地はあると考えるのが普通だろう。加えて、社会人といっても多様な価値観を持つことから、人によっては当然不要と感じる公的サービスも存在する。従って、各社会人のニーズや生活実態、給与額に応じた社会保険料の設定を、前向きに検討する時期ではないか。
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