第2話 野盗vsデブ

 草ムラをかき分け、ひたすら歩き周る。なんにもない、、かれこれ1時間は森の中を彷徨ってる。

「早くなにか見つけないと、姫にどやされる」

ひとり、、ぶつぶつ言いながら1人現実逃避、、、


 その時、一つの光明が差した!あれは、、、

シイタケだ!!一気にテンションが上がる。

けっこう生えてる、、、これだけあれば姫も満足するだろうと悠長なことを考えている島であった。


 その頃、舞姫はというと、、、とりあえずブチギレていた!


「しまぁー、遅すぎるぅー」

「戻ってきたら、説教だ!」

「わらわが、ちゃんと教育してやる」


 その時、物音が聞こえた、、、一人二人の気配じゃない、、、大人数の足音が聞こえる。とっさに物陰に隠れたが、見つかるのも時間の問題。


「おっ、嬢ちゃん、、1人で何してるんだ」


 見つかってしまった、見るからに悪そうな出で立ちで、薄気味悪い、笑いを浮かべている。恐らくここいらを根城にしている野盗だ。


「イッヒッヒ」「親方、この女どうしやす?」

「変わった服をきているが、めんこいおなごだ!」

「高くうれそうだ、、、」


 まずい、、一人二人なら武術の心得があるからなんとかなるが、周りを見渡すと20人位の野盗に取り囲まれている。


「おとなしくしな、誰も助けてはくれないぜ」

そう言って、わらわに蹴りをいれてくる。

バギッ、、、野盗の足が腹にあたり、、息ができない、、痛い、、もうだめだと思った時、あやつが戻ってきた。


「お取り込み中、申し訳ございませんが、、」

「彼女、俺のツレなんで離してくれます?」

「てめぇーは、黙ってろ、、このでっぷりが!」

 姫は今にも泣きそうな顔をしている。

 俺の大切な、、まゆに手をあげたやつ、

 許せねぇー、、俺の怒りは、頂点に達した。

「この汚え手をどけろって!聞こえねぇーのか!」


 姫を掴んでた、男に拳を入れる。一瞬でその男は吹っ飛んだ。


「姫、、大丈夫ですか?」

「遅いぞ、、島!」

 姫は、苦しそうか顔で平然を装う。


 野盗共は、いきなり出てきた男に警戒し、刀を一斉に抜き、、構える。


「余裕でいられるのも、これまでた!」

 親分らしき男がお約束の号令を出す。

「お前らやってしまえ!」


 多勢に無勢、姫がこんな状態じゃ、逃げることもできない、、これを使うとしばらく動けなくなるから使いたくないが、背に腹は代えられない、、


 陰陽師に伝わる破邪の呪文、、九字切り。

人に対しては初めて使うが、なんとかなるか、、

右手と左手で印を結び、、こう唱える。


「りん、ぴょう、とう、しゃ、

 かい、じん、れつ、ざい、ぜん」

 

 あたり一面が真っ白に包まれ、光の矛先を野盗共に向ける。「くたばれ、ゲスどもぉー」渾身の力で

呪文を唱え、それが光の矢になり、野盗共を消し炭にしてやった、、、


「はぁ、、はぁ、、はぁ、、」

「あとは頼んます、姫、、、」

 そして俺は力尽き、その場で意識を失った。


続く

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