【江戸編】恋愛スキル0のデブと麗しの君 2

しましま

第1話 ここどこ?あなたは誰?

 草の匂いがする、、

ここち良い風があたり一面に吹き抜ける。

そして何より右手の柔らかい感触はなんだ、、

大き過ぎず、小さ過ぎず、、ちょっと小さいかな

いやいや、ちょうど手に収まる形だ

ずっと触っていたい、、、そんなことを思っていると

いきなり拳が飛んできた。


 バコドカバコバコ、、、電光石火の乱れ打ち、、、

「おぬし、いつまで触っておるのじゃ!」

殴られたほっぺをさすりながら目をさます。

目をあけると、そこには赤面した「まゆ」がいた

「やっと起きたか、このアホウが!」

「えっ、、、」まゆ、、だけど、、まゆじゃない??


 喋り方がおかしい

「おぬし、、何?気持ち悪い目をしておる?」

やっぱり変だ、まゆじゃない!

「あなた様はどなたでしょうか?」

「わらわは舞姫じゃ、、

 おぬしがここに連れてきたんだぞえ」

しゃべり方が昔くさい、まさかっ、、、

舞姫ってあの闇の中にいた女の子じゃないか??

とっさに理解した。

「まゆ」と「舞姫」が同化してしまった。

しかも主人格は「舞姫」になってる!!


「おぬしのことはだいたい知っているぞえ」

「まゆの中でずっと見ておったわい」

「それで、まゆさんは?いつ起きますか?」

「知らん、、」

このまま、このわがまま姫と一緒とか

まじ、ありえないって、、

「何か言ったか!」

「いえ何も、滅相もございません」


 しかも、ここはどこだ!さっきまで冬だったのに

妙に暑い、夏みたいだ、、、バツイチ40歳、島は遠いところに来てしまったみたいです。


「こらっ!島、、わらわは腹がへった」

「何か食える物を探してこい!」


 見知らぬ土地でしかも、、

わがまま姫と2人この先どうなることやら、、

早く帰ってきて「まゆ様」、、、

この訳がわからない状況に落胆する島であった。


続く



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