第4話

「つまりどういう事を起こしている状態なんだ?」

「お前達の目的には相反するが試されてるね。調神社(つきじんじゃ)はなんで読める?」

シラべるとかそういうものか?あとチョウ」

「チョウと言えば何を思い浮かべる?」

「人間の住む町かな?」

「もう一声」

「胃腸の腸とか?」

翔音はペンを動かしながら続ける。

「この場合は後者だろうね。アンタの口からでた胃も絡めるとして、後は6という数字と身体を絡めると、青渭神社と公智神社(こうちじんじゃ)なんてのが思い浮かぶね」

「公智神社は何故だ?青渭神社は俺でも漢字でわかるが」

「クチ神社とも読むし、ククノチ神社ともいわれる。ククノチは木の神様でもあるから黒玉とも一番近いと思うのよ」

「なるほどな。其れに数字の9も含まれている訳だな」

「ナインは野球では味方を表すしね」

「確かにな。しかし何故その神社群をあげるんだ?何か儀式をするのか?」

「そりゃそうに決まってる。六つの黒玉を違う場で同時に祭礼するんだよ」

「同時にか。。其れをして何が起こるんだ?」

「其れは解らんな。。。神仏で得たものは帰依しなければならない。。とこの場合は思うよ」

「この玉も神事が必要なのか。。まぁお前に聞いた時点で当たり前か。。。」

「そうだよ。私は祀りあげる身だからね。其れが常套句になる。」

「で祭礼はいつできそうだ?場所は?」

「場所はその三つと伊勢神宮、伊弉諾神宮、そして鞍馬寺辺りが候補かな。月は朔に近い日が良い。曜日は月曜日。日付の指定はやめとこう。上手くいかないと取り返しがつかない」

「分かった。儀式の内容は?」

「暫く黒玉を預からせてくれるか?暫く触ってみて考える。月の状態と月曜日を気にして暫く待ってなさい。黒玉を認知した人間は儀式に使うつもりだから、何人いたか今わかるか?」

「10人だったはずだ」

「そうか。じゃあ今日のところは黒玉を置いて帰っておくれ。私の一人時間も欲しいしな」

「分かったよ。じゃあよろしく頼んだ」

「勿論さ。仕事みたいなもんだしね」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る