第2話 思案
「黒野。お前は何をしようとしているんだ?私には読めんよ」
「君が解らないという時は大抵僕の方が結果的に分かってない気がするんだが?」
「まぁアンタは専門家気取りでも無いものね。アンタのせいで孫にアンタの名前を模したのよ。」
「疑似恋愛か?」
「そんなわけ無いのはアンタが一番よく知っているはずよ」
「そうかもな。悪いな。しかし俺はもう長く無いのか。。」
「アンタにしては意図を良く汲んだわね。大丈夫よ。私よりは長生きのはずなのよ。アンタがいるうちは娘家族をよろしく頼んだわよ」
「なんだ説教からお願いに移るとは翔音らしく無いぞ」
「そういう時もあるものよ。私も女なんだから、、アンタは男だしね」
「そういう見方もできるな。でこの黒玉の話はどう受け取る?」
「5じゃなくて6なのが少し厄介ね。それぐらいはわかるでしょ?」
「サタンか?5だとどう良かったんだ?」
「まぁそんな感じね。5だと十の半数でもあり0にも縁があるからね。まぁそんな事を話して欲しいんじゃないんでしょ?私はまず貴方の知る情報を出して貰わないと話にならないわよ。より推論になる。」
「そうだな。その前にお前は何故死ぬんだ?できる事なら俺よりは長く生きて欲しいものだが、、」
「くそババァになってもアンタに頼られるぐらいなら死んだ方がマシさ!まぁもうばばぁだがね」
「そう言うなよ。翔音にも家族が居るんだ。簡単にくたばっても今思っている意図を成せるとは限らんぞ」
「そんなものは分かっているつもりだよ。いや、諦めているのさ。あの世がどんなものなのか、私が何処を目指すか。意識はどう昇華するのか、何も意図できないから最善はいつも尽くすだけだよ。アンタに頼らずともね」
「全く。少しは欲を持てよ」
「馬鹿馬鹿しいわ。そんなもの」
「そうかもな」
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