第3話 消去

俺は自室で勉強をしてアニメ観たりしていた。

趣味だが俺はアニメ鑑賞、アニメグッズを集めたりするのが趣味だ。

まあ完全なオタク趣味だけど。

こんな俺でも教室の奴らに受け入れられているのが感謝しかない。


「しかし...」


もしかしてこれが受け入れられなくて...その。

5人全員に嫌われたのか?

そう思いながら俺はだんだんと不安になっていく。

するとドアがノックされた。


「お兄ちゃん♪」

「...あ、ああ。春風か」

「どうしたの?悩み事?」

「...そうだな。...まあ悩み事ではあるけど勉強だよ」

「あ。難しいって事?」

「...まあな。...何だか集中出来ないしな」


嘘っぱちだが。

そう思いながら俺は大欠伸をする。

集中出来ないのは事実だ。

だから頑張らないといけない。


「...ねえ。お兄ちゃん」

「...うん?何だ」

「私は義妹という形を捨てる為に頑張るよ」

「...またそれか...無理だよ。...俺達は兄妹...」

「だからそれを超えてあげる」


そう言いながら春風は俺に寄り添ってくる。

俺の横に腰掛けたのだ。

心臓が跳ね上がりながらそのまま離れる。

春風は「どうしても私と付き合えないんだよね」と言う。

俺は「ああ」と返事をする。


「お前にはもっと良い人が現れる」

「...私にはお兄ちゃんしか見えない」

「...そんな事は無い。...きっと良い奴も現れる。...だから俺で妥協するな」

「だけど...」

「俺はそう思う」


すると春風は俺の顔を見てから「...」と曇る。

俺はニコッとしながらそんな春風の頬を撫でる。

春風は「...」となったまま深刻そうな顔をしていたが。

ゆっくり顔を上げてから「うん」と笑顔になる。


「よし。それでこそ春風だ。...じゃあ何か食べるか」

「あ、うん。じゃあパスタを食べようか。即席でしか無いけど」

「そうか。...じゃあそれで」


そして俺は春風と一緒に部屋を出る。

それから俺はそのまま夕食にたらこパスタを食べてから俺は家事を少ししてから自室に戻った。

何であんなに深刻な顔をするのだろうか。



とにかく愛おしいと思う。

そう思いながら私は家事をする。

正直、お兄ちゃん以外では何も見えないので。

だから良い人なんて居る訳が無い。

この伝わらない思いはどうしたら良いのだろうか。


「...私は絶対に諦めないし...諦める事はない」


そう呟きながら私は掃除をする。

洗濯をしながら皿洗いをする。

それから私は家事をする間に...デジタルメモを開く。

そこには関係図の縮図が描かれている。


横島、菅山、長門。

そして佐藤、田中...。

これは浮気した5人の名前だ。

まあ正直、私が仕組んだのもあるけど。


「...私だけを見てほしい。私だけ...私だけが正義だ」


そして私はメモに書き加えながら打算を仮定する。

それから私はメモを閉じた。

新たに警戒すべき相手。

つまり下崎さんを追加して、だ。


「お兄ちゃん。私はあくまでお兄ちゃんしか見てない...こんな奴らとは違う。だったら私だけ愛してよ。...愛してほしい」


そう思いながら私はニヤッとしながらそのままスマホを握りしめる。

邪魔なものは排除しなくてはならない。

殺人とかしたくないし。

だからゆっくり離れさせる。

お兄ちゃんからゆっくり。



翌日になって俺は学校に登校する。

すると教室に人だかりが出来ていた。

何事かと思っていると下崎さんが居た。

だけどその姿が...。


「...!!!!?」


メチャクチャ可愛くなっていた。

前髪を切っており髪の毛を纏めて染色しているが...イメチェン?

めっちゃ可愛いのだが。

どうなっているのだ。


「あ...」


そして数居る男子の中で俺を見つけてから駆け寄って来る。

「どう?この姿」と聞いてくる下崎さん。

俺は赤面しながら「あ、うん。可愛い」となってから横を見る。

すると下崎さんはニコッとしながら「良かった」と言った。


「実は...イメチェンしたくって」

「...そうなんだ。彼氏でも出来たの?」

「え?...あ...う、うーん?」

「へ?」


俺は「?」を浮かべてその姿を見ていると「へいへいへーい!!!!!」と声がしてきた。

背後を見ると高倉が手を鳴らして鬼神の如く居た。


「...まさかまた貴様...」

「お前話聞いていたか?違うって言ってるだろ」

「あ、そうなんだな」


単純か!!!!?

そう思いながら黒のオーラがまるで影帽子が砕ける様に去ってから俺を見る。

「どうしたんだ?下崎。可愛いじゃないか」と下崎さんを見る高倉。

すると下崎さんは「うん」と笑顔になる。


「...イメチェンしてみたんだ」

「そうなんだな。お前そんなに可愛かったんだな」

「うん。自信を持ったんだ」

「そうか」


俺は苦笑しながら高倉を見る。

それからモジモジしながら下崎さんは俺を見る。

俺は「?」をまた浮かべて下崎さんを見ているとチャイムが鳴った。

その影響もあり集まっていたクラスメイト達は解散する。

すると下崎さんが耳打ちしてきた。


「また後で」


そんな感じで、だ。

俺は「?!」となりながら耳を押さえる。

な、何だ?一体...。

耳打ちとか不意打ちすぎる。

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