第2話「あきはとぅもに相談する。」

 ふたりの秘密特訓から3目、あきからラインが来た。あきのバスケの練習のあとに会う事にした。


「とぅもー。ゆぅかが怒ってるんだ。理由を聞いても教えてくれないんだーぁあぁー」


 あきは、身長170センチの女子。バスケの練習着の上に青のジャージを着ている。私より10センチも背が高い。私もショートカットだけど、あきはもっと黒髪ショートで男子みたい。

 そんなあきが私に泣きついて来た。


「ゆぅかは怒ってないよ!」


「でも、どうして、あたしに頭突きして来たの? 怒ってるとしか思えないんだけど」


「怒ってないよ? ただキっしゅ」


「キゅ……なに?」


 これはナイショの特訓なのだ。ゆぅかは、あきとキスする為に私と隠れてカーフレイズしている。


「キュッキュッ!」


て言うか、こんなの恥ずかしくて言えないよー。キスの練習だなんて……。

 だから私は誤魔化す事にした。


「キュッキュッ!」

「キュッキュッ? ってなに?」


 ゆぅかは、隠して無いかも知んないけど、私は恥ずかしい。隠す、隠す、そう決めた。


「キュッキュッ!」


「えーと、とぅもも壊れたー!」


 私が誤魔化したせいで、短編の尺がなくなりそうなので、要約すると。


 あきはとぅもが怒っていると思っている。でも、私とゆぅかの隠し事はゆぅかとあきのキスだ。その特訓をしている。恥ずかしくて今は言えないけれど……。ゆぅかがあきとキスすれば、誤解は解ける筈だ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る