第3話。コロナ廻り


8月8日。


…、

つらいね。

枝葉末節な報告。

マイルームのログ。


「何も守るものもなく、何も責めるものもなく

 ただ気泡のように、

 あらゆる束縛から逃れられればいいのに

 何もかも忘れられればいいのに」


…「みずたま。」ってここから来たのかもね。

でも、私は、忘れることが出来なかったよ。


******


8月9日。


なんで?

ギルドに集中してよ……。

マイルーム。


「皆の好きがわたしの好きではなく

 皆の嫌いがわたしの嫌いではない

 ままならぬものよ」


「確かに愛するにはエネルギーが必要…

 愛されるは強要じゃない限りはエネルギーは

 少ないかもしれない」


「誰かに愛されたい

 でも、私は、愛をもらってる気がする」


末期だったのだろうか??


******


8月10日。


解った。

私、佳境なのこの辺だったんだ。

マイルーム…の前に。

リーダーから言われてた。


「〇〇さんにはお世話になってます!

 ありがとうございます」


冷戦の直前だったんだ。

マイルーム。


「責任感が強くても

 自分を犠牲にし過ぎるなと思う

 他人を大切にするように

 自分も大切にして欲しい

 他人の約束を守るように

 自分との約束も守って欲しい」


******


8月12日。


リーダー。


「金があれば食べ物などに困らない

 再起も出来る

 でも愛がないと生きていけないのも人間よ!」


リーダー。

私、この直前に何を謝っていたの?


******


8月21日。


コロナになっていた。

リーダーには直ぐに一報いれた。無理やと。


「状況理解しました

 味覚障害などがないことを祈ります」


有難うございます。


「ただイベント集合ミッションだけお願い」


訂正する。鬼か。


******


8月24日。


やめろ。

私。

冷戦になる相手に話していた。


「〇〇さん、やっぱり人間180度変わるわけに

 いかないですし、あまり気にしないほうが

 よろしいかと。勿論、〇〇さんの

 思うところは承知です」


「でも〇〇さんを見られないのは寂しいです

 言われてもピンと来ないと思いますが

 〇〇さんらしく居て欲しいです」


やめろ、本当に。


******


8月25日。


私。


「これでももっと頑張れば

 自分でも誰かの助けになれるかなあって!」


名前を、変えた。

深く、傷ついていた。


「最強なんて幻想だよ

 私は他人をただ見ているだけ

 自己満足だよ」


そしてこの辺りから、冷戦の始まりを告げる。

同時に、最高に想いを寄せる人が来てしまった。

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