第3話  君と

瑞恵が「おじゃまします」とノートに書いてみせた。

正憲が「どうぞ」と瑞恵が持って居たノートを持ち、書いてみせた。

瑞恵が「うわー。広い」と正憲の家を見て、驚いて居た。

すると、正憲が瑞恵の左手の薬指に指輪がはめられて居た。

正憲が「それ、旦那さんから貰った指輪?」と手話で話し始めた。

瑞恵が「そうです。でも、旦那は以前に亡くなりました。病死だったと思います」と手話で返事を返した。

正憲が「そうだったのか。大変だったんですね」と瑞恵に手話で話をした。

瑞恵が「でも、今まで息子の秋が居てくれたから、私は此処まで何とか生きて来れました」と手話で話し掛けた。

正憲が「そう。俺は、瑞恵さんの事をよく知らないけど、瑞恵さんの事をこれからも知っていきたいなと思います」と瑞恵に手話で話をして居た。

瑞恵が「そうですか?私は、旦那以外の人を良いなって思えなくて、此処まで来てしまったけど、旦那も私に幸せになって貰いたいのかな?」と手話で聞いた。

正憲が「そうだと思いますよ」と手話で瑞恵に受け答えをした。

瑞恵が「ありがとうございます。でも私は、正憲さんにこれ以上迷惑をかけたく無いので、恋とか恋愛をしていいのか、おこがましくないかと不安になります」と手話で正憲に伝えた。

正憲が瑞恵に「キスして良いですか?」と手話で瑞恵に聞いた。

瑞恵が「良いですよ」と正憲に手話で話をすると、正憲と瑞恵はキスをした。

瑞恵は「旦那以外の人とキスをして、こんなにも恥ずかしいと思った事は久しく無かった」と手話で話を始めた。

正憲は「うん。俺もだよ」と瑞恵に手話で話をして居た。

瑞恵は顔を赤らめてドキドキし始めて居た。

あの頃、学生に戻って恋をした時のような初々しい気持ちが込み上げてきた。

正憲は「瑞恵さん。俺は、瑞恵さんが好きです」と瑞恵に手話で告白をした。

瑞恵は「え?そんな…、私は、旦那と一回結婚をして居るのに、良いの?」と手話で正憲に聞いた。

正憲は「良いですよ。瑞恵さんが良ければ」と手話で声をかけた。

瑞恵は「ありがとう。これからもよろしく」と正憲に手話で話をした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る