第27話命、叡を捜索
兄上に叡兄上を見つけるとは言ったけど、叡兄上の魂と力ごと空間に溶け込んで把握が出来ない、怨念まで霧散して無くなったのかなと思えるぐらい分からないあの強かった早良親王の怨念まで分からなくするなんてどうすれば…
そうだ、こうなれば眷属の先輩方に聞いてみよう
長岡京の北東方向にある711年創建の伏見にある神社へ行く
「眷属見習い命、先輩方にご助力を求め来た次第、何卒お助け頂きたく」
「お、見習いの命やっと来たね」
「『やっと』ですか?」
「そうさ、今回の件命だけじゃあ荷が重いと理解して助力に来るまでが試験だったのさ」
「そんな、無理なら早く無理と言ってほしいです」
「あはははそれじゃ試験になんないでしょ、それに、難題に対してどのような行動を取るのかも見たかったからね」
「では、試験の結界は?」
「んー、及第点、初めに叡と邂逅した時に来てれば満点、二度目早良親王の怨念を取り込んだ叡を見てからきたのは失格ギリギリ、でも、新たに兄にしたあの者を見つけた事が評価高いから及第点もっと頑張りましょうだね」
「えっ?兄上ですか?」
「ええ、彼凄く良いよ絶対に眷属に引き込むのよ」
「はいっ、頑張ります、ところで、叡兄上は?」
「あの子は論外、人を呪い殺す願いを聞き入れるなんて言語道断」
「叡兄上の行方が分からないのですがどうすれば良いでしょうか?」
「あれ?命がやるの?先輩である私に任せなさい」
「いえ、兄上が早良親王の怨念をどうにかしたいとおっしゃっていましたので、それに曲がりなりにも叡兄上は私の片割れの兄、私がケジメを付けたいです」
「そっか、命がそう言うだろうと稲荷大神は分かっていらしたみたい、命には特別に少しだけ神通力を与えても良いって」
「誠ですか!?」
「すこーしだけだよここも出来てから日が浅いからね信仰度合が低いからそちらに力を使っている余裕が余りないから」
「ありがとう御座います、お力を頂けたとしても使い方が分かりません」
「それは今から教えるよ、まず、叡を見つける方法と叡を逃がさず捕まえる方法の二つね」
「はいっ、お願いします」
先輩から一通り使い方を学び叡兄上を探そうとした時に
「そうそう、今度新たに都が創られ遷都するから天皇が動く時に注意して叡を探すと神通力の消費を抑えられて良いよ」
「分かりましたありがとう御座います」
兄上にこの事を言っておかないと
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます