第4話命達を受け入れる
「私の事は気軽にお父さんっと呼んで良いからね」
「そうね、同じくお母さんって呼んでちょうだいね」
「お父さんお母さんこれから御世話になります」
命がペコリとお辞儀する
「娘も良いものだな」
「そうね、龍雄が結婚した時の楽しみにしてたけどちょっと早くなっちゃったわね」
「お母さん結婚なんて気が早いよ」
まだ彼女すらいないのに…。
「もう結婚適齢期になってんだから早い事もないわよ」
「龍雄何を言っとるか、栄さんの子達なら良いと前から言っておろうが」
「なっ、
お父さんがふざけたことを言いだす
「ん~?涼香ちゃんとは言っておらんぞ?
「同じ年だから言っただけで深い意味なんて無いよ、それよりも命達のことだろ」
バツが悪いので話を逸らしてしまう
「まったく、いつまでも待っててはくれねぇぞ(ボソッ)」
「え?何かいった?」
「いや、早く孫が見たいなと」
「またそれかよ、はいはい、その話はもう終わり、それで命達の寝床はどうするの?」
衣食住の食はクリア、次は住
「私達は元の姿に戻るから部屋の隅さえ貸して貰えれば大丈夫だよ、寝なくても良いし」
「娘にそんな事させるわけないでしょ」
既にお母さんは命を娘扱い
「なあに、空き部屋と来客用の部屋があるんだし布団さえ出せばいけるはずだぞ」
「そういえば、和室で大丈夫か?」
「もちろん大丈夫、四神獣達も家に居座る許可さえくれれば良いよ、姿を変えられるからね」
「そういえば、服はどうしてたんだ?」
「服は化ける時に一緒に出すだけだよ」
「服のチョイスは時代がバラバラだな?」
「みんな好みが違うからね」
命は上下真っ白な袴
白虎は大正時代に流行った上は矢羽根模様、下は深い紫色袴
朱雀は朱色のシャツに黄色い短パン
青龍は青色を基調に紫と水色の朝顔が描かれた浴衣を着崩して首元が顕になっている、首から肩にかけて青い鱗が付いている多分あれはお父さんお母さんには見えてないだろう
玄武は平安時代の貴族が着ていたようなタイプの黒い服背中には亀の甲羅がついている
見事にバラバラである、まあ好みなら仕方ない
「じゃあ服は気にしなくて良いな」
「うん、大丈夫だよ」
「じゃあ問題は無いな、よし行こうか」
「あ、お兄ちゃん達はこの後京都観光をしてくる予定だったでしょ?私達は先に帰ってるね」
「え?家分かるのか?どうやって帰るの?」
「うん、分かるよ○○県▲▲▲市●●町✕✕✕でしょ?帰り方は瞬間移動みたいなものかな」
「住所まで把握しているのか、瞬間移動?どうやってやるんだ?俺も出来ないか?」
前世の力が戻ったと言うし期待してしまう
「お兄ちゃんは無理だよ、体を霊体にして行先に繋いでそこへ霊体を出して霊体を実体化する手順だからね」
「うっ、それは無理そうだな」
ちょっとオタク心を刺激される言葉に興奮するも、荒唐無稽な方法にあえなく轟沈、瞬間移動してみたかったな…
「あら、みんなで一緒に観光すれば良いじゃない」
「お母さんありがとうございます、でも向こうでやっておきたい事があるので先に帰ります」
「やりたいこと?」
「お父さんの問題解決の準備を」
「それは引き留める訳にはいかないわね、どうするのかは分からないけど、よろしくお願いします」
「はい、まかせてね、じゃあみんな行こうか」
「ご主人様のために頑張ります」
白虎は呼吸を荒くしながら気合いを入れている
「ご主人様行ってきます」
朱雀は明るく言っている、この軽さ白虎と大間違いだな
「龍雄様お家のことはまかせ下さい」
青龍は妖艷さは消え出来るキャリアウーマンのように佇まいを正し頭を下げる
「龍雄様家の守りはお任せ下さいませ」
玄武は落ち着いている
「四神獣のみんなもありがとう、頑張ってくれ」
一応ご主人様と言われてるし、鼓舞しておく
「「「「はいっ!」」」」
しっかりとした返事の後に命達の姿が薄れる実体が無くなった感じがする、そう思っているうちに姿が消えてしまう。おそらくもう家に行ったのだろう瞬間移動羨ましい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます