元日の朝に空を飛ぶ大きな鷹が目撃されたことで、SNSが盛り上がった

多くの人がこの写真を共有し、縁起のよい爽快な一年を願った

かく言う私『肘枕上室』もその鷹の写真を共有した一人である

理由は簡単で、その方が仲間内でいいねが貰えるからである

縁起とか年始の特別感とかそういうものには興味がないけれど、承認欲求を満たすツールとしてはうまく活用出来ると思っていた

友衛(ズッ友)が鷹を見つけたよって話をしてくれたのは1月3日で、どうやらまたあの大きな鷹が現れて、近所の雑木林に入っていったらしい

見に行こうと言われて断るわけにもいかず(ズッ友だから)

私は友衛(ズッ友だよ)と一緒に雑木林に写真を取りに行った

友衛(ズッ友だね)が先に鷹を見つけたのだけれど、皆が鷹だ鷹だといって騒いでたのは何てことはない羽を着けたおじさんだったのだ

おじさんは全裸で絶命していた

雑木林のなんだかよく分からない木の枝分かれしたところに首を引っ掻けて、それからずるずるって慣性で引っ張られたみたいに首が伸びていた

友衛(ズッ友)がおじさんの写真を撮ってSNSであげると、すぐになりやまない通知で携帯が爆発した

私は正直羨ましかった

だからこうして日記にかいています

おじさんは首が鴨みたいに伸びていて、それから両の腕にはうちわの取っ手部分を切り取ったやつを縫い付けて羽みたいにしてたんです

そうやって高いところ、この辺だとテレビ塔だけど、そこから滑空してたんです

ふたを開けたら縁起のいいものではなかったけれど、おじさんは笑顔だったのでそれも羨ましく思いました

私も、自分発信のネタでバズりたい(笑)

その年は、1月1日～7日までの間で計13人が、同じような亡くなり方をしていたそうだ。

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