AM1:22
第33話
漫画喫茶に入り、喚起の悪い空間に眉をしかめながら従業員に示された個室を開けた。
そこはもぬけの殻で、後ろから覗き込んできたタカオを大きなため息が聞こえた。
「ここまでですね」
「いや」
ヨシキは個室の中を指差した。そこには女物の鞄が乱雑に置かれている。
「戻ってくるな…」
「また張り込みですか」
「ったく。気分わりいな」
苦虫を噛み潰したような声色のヨシキは個室に入った。タカオも後に続こうとしたが男ふたりが入るのは難しいほど窮屈な空間に、諦めて外から一部始終を見守る事にした。
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