第14話

「…店にばれたらどうするんですか。逃げられますよ」


「一時間張り込んで出てこないんだ。ここには居ねえな」


「まだ分からないですよ。ここは二時までやってますし」


「他に当たった方が早いな。いくぞ」


「え?」


「もうひとつ心当たりがある。そっちに行く」


「…早く言ってくださいよ。手分けしたのに」


「ひとりで乗り込んだら返り討ちにあう場所だからな」



挑発的な笑みを浮かべたヨシキは煙草を吐き捨てると、肩越しに振り返って女達を睨みすえた。



「てめぇら、俺らのこと誰かに言ったらぶっ殺すからな」



釘を刺すにしては恐ろしすぎる言葉に、タカオは天を仰いだ。

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