第4話

洞窟の抜けて門にしている木の戸を開ける。


その瞬間、優しい雨のシャワーがキティを包んだ。


激しく降るわけでもない。世界が霞むような霧雨にキティはその場に立ち尽くして空を見上げた。


森の中の少し開かれた場所。


森といっても緑が眩しいくらいに生い茂っているわけでもない。いわば禿山の裾野だ。


目をかなたに転じればそこには無限に砂漠が広がっている。



キティは脱力した



何度見てもこの光景は胸を空っぽにする。



この世界は、これが全てだという事実に。

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