第3話

旧習を突き通そうとするならなにも旧政府を倒さなくても良かったじゃないか。


海外からの侵略に対抗する為の新体制だったのに、何故海外からの文化を取り入れるのか。

取り入れるだけならまだしも良い。


右ならえに完全に真似て端から端まで異文化の仕様にしてしまう。


頭が固いと言われればそれまでかもしれないが、他国の領域を侵して強奪しまくった海外に倣った未来に何があるのかと疑ってしまう。



自分一人が北の孤島から『仁政』を叫びまくっても、それは所詮届かない虫の声。



謙真はほとほと嫌気がさした。



だから佐州の民政局総督という肩書を捨てた。

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