第7話 疑惑に揺れる放課後
「颯太君、ちょっといいですか?」
「あ、はい。何でしょうか」
最近の藤堂先輩は、やけに距離が近いんだよな……それは白峰先輩も同じだけど……
二人とも、体を寄せて話しかけてくるから、胸がドキリとする。けれど、どこか警戒を解けない空気があるから……いささか気疲れするよ……
そんな内心を隠していると、藤堂先輩が言ってくる。
「ルリのことで聞きたいことがあるのです。彼女が最近、何をしているのかご存じありませんか? 妙に浮ついているから、誰かと密会しているのではないかと噂になっていますわ」
藤堂先輩は上目遣いでオレを見つめる。その双眸は非常に美しいが……オレは、なぜか背筋が冷える思いがした。
(まさか、あのチャンネルのことを嗅ぎつけているのか?)
白峰先輩が配信しているかもしれないという仮説は、まだオレの中でも不確かだ。でも藤堂先輩の鋭い目を見ていると、その件を掘り下げられそうで落ち着かない。
「すみません。オレ、そういうのは全然……」
濁したまま答えると、藤堂先輩は体をさらに寄せてくる。甘い香りが鼻をくすぐり、ドキッとする……!
「そうですの。織田くんは、ルリと話をしているところを何度か見られていますし、何か心当たりがあるのかと思いましたが」
「いや、本当にわからないですよ。オレは生徒会メンバーでもないし、白峰先輩とは雑用で顔を合わせる程度だし……」
「……そうですか。まあ、いいですわ。これから先も、何か気づいたら教えてくださいね。わたくしは副会長ですし、ルリが何か隠し事や不正をしているのであれば、見逃すわけにはいきません」
藤堂先輩は、艶やかな黒髪を揺らしながら一歩下がる。その目は笑っているのに、まるで威圧するかのような静かな迫力を持っていた。
「わ、わかりました……」
オレはとりあえず返事をする。すると藤堂先輩は、微笑を残して去っていく。
藤堂先輩が探っているのは……なんなのか。
白峰先輩のプライベートチャンネルが関係しているのかはわからない。
けれど藤堂先輩が動き始めた以上、オレも迂闊に動けそうにない気がした。
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2025年1月10日 19:16 毎日 19:16
クール系ツンデレ生徒会長の【秘密プライベートチャンネル】を覗いたら、ヤンデレ実況で俺への独占欲がダダ漏れに!? 佐々木直也 @naon365
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