第6話 友達

 「実の子なのに扱いが悪かったの?この学校に入れるくらいだから勉強か魔法のどちらかが出来るって事よね?」


「そうね。うちの親は後から生まれた妹がかわいくて、それで割と小さい時から病気で動き回ったり集中して何かを出来ないのも有って妹のすることは正しい。姉より出来がいい。病気さえなければこの国1の美貌と頭脳だと親が……。で、妹は完璧主義で、他人がした失敗は努力不足。自分は病気で勉強も集中できなかったから仕方ないと。まあ成人である18歳まで生きれないって慰謝にも言われているみたいだから可哀そうでは有るけど、好きか嫌いかで言われると嫌い。でも家族としての情はあるわ。だから冒険者となって薬か魔法で助けたいの」

「この荷物の少なさも関係してる?」

「そうね。私にかけるお金はないみたい。実際妹の病苦に消えてるからね」


「恨んでないの?」

「正直親はどうかと思う。でも妹は親の教育と、精神的にそう考えないと生きていくのが辛いのだと思う。よく私が元気ならって発言するから。だから病気だけは何とかするけど心の中は本人次第ね」

「よく助けようと思いますわね。正直私なら逃げ出すと思いますわ」

「まあ一応ここには逃げ出してきたようなものよ。タイミングよく決まってよかったわ」


「そうでしたの?あの、これ聞いていいのか分からないけど、この学校って貴族同士の結婚、一部下級貴族は出来のいい平民との出会いの場としても使われてるけど結婚はかんがえてるの?」

「考えてると言うより冒険者になるのに不要ですね。落ち着いたら平民として平民同士で結婚しますよ……多分」

「冒険者になっても私と仲良くしてくれますか?」

「逆に私みたいな訳アリと仲良くしてくれるの?私はもう友達だと思ってますが。家の恥まで話しましたし」

「家がそんな状態でも目標に向かって努力できるツバキ様となら友達になりたいですわ」

「ありがとうじゃあ今日から友達ね。一応紹介しておきますね、彼女はローズマリー。私の使用人をしてくれていますが家の中で一番の味方をしてくれた方なの。私は姉の様に慕ってますわ。できたら仲良くしていただけるとうれしいですわ」

「ローズマリーです。ツバキ様と仲良くしていただける方は大歓迎です。よろしくお願いいたします」


「ツツジ家のカルミアです。良かったら私にも気軽に話してください。ツバキ様が気を許す方ですから信用できます」

「ありがとうございます。お嬢様共々よろしくお願いいたします」


 今日から友達出来たよ。友達100人は出来ないだろうな……


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