　放課後の帰り道、カナとリクは学校で先生から聞いた「未来は自分で選べる」という話について議論していた。

　「未来を選ぶなんて、どうやるんだろう？」リクが頭をかかえると、カナも首をかしげた。

　「私たちにそんな力があるのかな……。」

　すると、突然、目の前にキラキラと光る扉が現れた。扉には「未来の扉」と書かれている。驚く2人に、扉の中から柔らかい声が響いた。

　「未来は君たちの選択によって形作られる。もし本当の力を知りたければ、入ってみるかい？」

　カナとリクは顔を見合わせ、同時にうなずいた。そして、勇気を振り絞って扉をくぐった。

　扉を抜けると、そこにはまるで万華鏡のように、無数の光る道が広がっていた。それぞれの道の先には異なる未来の世界が続いているようだった。

　「ここは……何？」リクが不思議そうに見回すと、目の前に現れたのは、あの泉の老人だった。

　「これは君たちの可能性の世界だよ。それぞれの道が、異なる未来に繋がっている。」

　老人は、目の前に浮かび上がった光の道を指差した。そこには、リクが大勢の友達に囲まれて笑っている姿や、カナが新しい発明を生み出している姿が映っていた。一方で、別の道には、困難や孤独が待ち受ける未来も見えた。

　「これが、パラレルワールドというものか！」リクは興奮しながら叫んだ。

　「でも、どの道を選べばいいの？」カナが心配そうに尋ねると、老人は穏やかに答えた。

　「未来は固定されたものじゃない。君たちがどんな選択をするかで、世界は変わるんだ。自分が本当に望む未来を信じて、そのための行動をすればいい。」

　老人はさらに続けた。「未来を選ぶには、エネルギーを正しく使うことが大切だ。覚えておきなさい。自分の想いが強いほど、その未来が現実になる。」

　カナは目を閉じ、自分が心から望む未来を考えた。それは、みんなと助け合いながら笑顔で暮らす未来だった。一方、リクは自分が憧れているヒーローのように、人を助ける未来を思い描いた。

　「でも、どうすればその未来を引き寄せられるの？」リクが尋ねると、老人は手をかざして、2人に優しい光を送りながら言った。

　「まずは、信じること。そして、その未来に向けて行動することだ。たとえば、誰かに親切にしたり、自分を信じて挑戦したりすること。それがエネルギーを動かし、君たちの未来を作り出す。」

　2人は老人の言葉を胸に刻み、心の中で未来のイメージをしっかりと描いた。すると、光の道がだんだんと一つの道に収束し、その先に輝く扉が現れた。

　「きっと、この扉の先が私たちの望む未来だ！」カナが叫ぶと、リクもうなずいた。そして、2人はその扉を開けて未来へと進んだ。

　扉の先には、希望に満ちた明るい光が広がっていた。どんな困難が待ち受けていようとも、2人はもう迷わない。自分のエネルギーで最高の未来を創る方法を知ったからだ。

　こうして、カナとリクの冒険は続いていく。彼らはこれからも、自分の力を信じて未来を選び続けるのだ。

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