第7話 ゴーデンウィがークからの違和感
本格的な授業が始まり一周目、塔子は生徒会に無理矢理入らされた様だ。
本人が文句を言っているから間違いない始めのうちは書紀の見習いって役職だって言っていた。
そんなのは嘘だと直ぐに分かった色んな意味で塔子を囲みたいのだろう。誰の指示だ?
四月も中場になると生徒会も忙しくて塔子と一緒に帰る事も無くなった。
遅くなると生徒会の人が塔子を送って貰っている気を遣われていると僕は思った。しかし最近では副会長ばかりが送りに来ている。
「コイツが塔子を囲んでた奴だ」
直感で分かったこの男だと二人とも楽しそうに話しながら歩いているのを見ると胸の奥がモヤモヤする。
爽やかなイケメン裏を返せば女好きのチャラ男だ。
塔子には自衛の為のスパイセットを持たしている。
大半の奴に目を付けられているからな相手を信用しきっていたら役に立たないがいざという時の保険だ。
口が酸っぱくなるほど塔子に念を押しているがいかがなもんだろう。
僕の部屋から外の道路がよく見えるのだ近頃は塔子も僕の部屋に視線も向けない勿論僕は隠れて見ている自分でもストーカーかと思う事もある。
偶に下らないネインが来たり
たまの休みの日にセックスをしたりしているが塔子は余り乗って来ない。
僕の誘いには乗るが自分からはして来ないあれ程に乱れる塔子が……考えられる事は僕の代わりを見つけたのだろう。
入学二週間でこれか……マジで覚悟した方がいいな塔子が好きで頑張って同じ高校に入ってお互いの初めてを捧げてコレか……女ってこんなモンなのか?ただの雌じゃんか!
「怒涛の一年いや九ヶ月か僕は何のために頑張ったのだろう」
「ヤバい涙が止まらないクッソ!クッソ!グッソーー!!」
布団に顔を押しつけ声を殺して僕は泣いたずっと泣いていた。
次の日とても学校には行けそうにも無いから休んだ。
「全く酷い顔だ」
塔子からはネインも何も連絡が無かったそう言う事なんだろう。
まだ塔子に男が出来た訳でも無いし
浮気をしていたでも無いのに僕は負けた気分だ。そうさ僕はただのモブ自分から動いてはいけない物。
ゴールデンウィークに入り僕は気分転換に近郊の街にレアなゲームを買いに来ていた。
販売終了のマニアにはレアなゲームだ
僕もよく見つけたと思うよ。
「確かこの辺だよな」
「スマホのマップを開きショップを探す
キョロキョロして歩く僕は田舎者に見えるんだろうな」
「裏路地に入るんかい!」
一人で突っ込んでいると見た事のある二人連れが前を歩いていた腕を組んでキャキャと楽しそうに歩いている。
「塔子と副会長か……僕の予想通りか
胸の奥がムカムカする」
「おいおい此処はラブホ街だぞ!
あっ!入った」
「カシャ」
「既にスマホを持っているから思わず写メ撮っちゃたわ!」
「これで決定だな以前にガン泣きしたからそんなにショックは無いと言えば嘘になるけど……ハッキリしたからいいか」
「帰るか……どうせ僕はモブなんだからけど一言言って欲しかった……」
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