エピソード2「ニャイオライト鉱石の秘密」
「船長、これ、本当に大丈夫なんですか?」
トビーは、宇宙船「ニャーバスター号」の操縦席で焦った声をあげた。
彼の目の前には、燃えさかる赤い星雲を背景にした荒廃した惑星「ラグドール13」が迫っていた。
「問題ない。オレの直感がニャイオライト鉱石がここにあると叫んでいる!」
船長であるミャクター・キャッツバーグは、三本の尻尾を器用に操りながら航路を修正していた。
猫特有の冷静さと大胆さが彼の魅力だったが、時にそれが災いを招くこともある。。。
ラグドール13は、銀河中で最も過酷な惑星のひとつとして知られている。
地表は赤黒く焼け焦げ、酸性の霧が漂っていた。
酸素は薄く、夜は摂氏マイナス150度に達する。
にもかかわらず、この星には「ニャイオライト」という希少鉱石が眠っていると噂されている。
それは猫たちにとって伝説的な宝物だ。
「船長、ここで生き延びられる生物なんているんですかね?」
「もちろんだ。猫はどんな環境でも柔軟に適応できる。人間とは違ってな。」
「僕をディスるのやめてください!」
降下すると、荒野の中にうっすら光る洞窟が見えてきた。
ミャクターの三本尻尾が微かに震えた。
「間違いない、ニャイオライトがここにある!」
洞窟内は暗闇と静寂が支配していた。
しかし、進むにつれて奇妙な鳴き声が聞こえてきた。
「ミャオオオーン…ミャミャーン…」
「船長、これ、普通の猫じゃないですよね?」
「うむ、これは…『ニャックモン』だ!」
ニャックモンは、ラグドール13固有の生物で、全身を輝く毛で覆われた猫型のクリーチャーだった。
彼らはニャイオライトを守る存在として知られている。
「トビー、気をつけろ。奴らは見た目に反して恐ろしいぞ。」
「見た目も結構怖いですけどね!」
突如、ニャックモンの群れが二人に襲いかかってきた。
ミャクターは素早く跳び、尻尾で空間を切り裂くようにして反撃した。
トビーも宇宙レーザーガンを取り出し、渾身の力で撃ちまくった。
「船長、これ無限に湧いてきますよ!」
「大丈夫だ、あいつらはニャイオライトのエネルギーに引き寄せられているだけだ。」
洞窟の奥深く、巨大な結晶が青白く輝いていた。それが伝説のニャイオライトだった。
「見ろトビー、これが銀河最強の猫を証明する鉱石だ!」
「すごいですね…でも、どうやって持ち帰るんです?」
ミャクターはしばらく考えた後、自慢げに言った。
「簡単だ、オレがポケットに入れる。」
「船長、それ無理です!」
二人が結晶をどうにか採掘しようと試みていると、洞窟全体が揺れ始めた。
ニャックモンの鳴き声がさらに高まり、天井から岩が崩れ落ちてきた。
「船長、急ぎましょう!このままだと埋もれます!」
「まだだ!この鉱石なしでは帰れん!」
ミャクターは三本尻尾を鉱石に巻き付け、渾身の力で引き剥がした。
その瞬間、洞窟が完全に崩壊を始めた。。。
二人は全力で走り、崩れ落ちる洞窟をギリギリのタイミングで脱出した。
宇宙船に戻ると、トビーは酸素マスクを外しながら叫んだ。
「船長、命がいくつあっても足りませんよ!」
「だが見ろ、オレたちは成功した!」
ニャイオライトの結晶は船内で美しく輝いていた。
その光は、船内のエネルギー源として利用できるほどの力を秘めている。
「この鉱石でオレたちはさらに遠くへ行ける。」
「遠くって、どこまで行くつもりですか?」
「銀河の果て、その先に待つ『猫の楽園』へだ。」
=^_^=エピローグ=^_^=
「ニャーバスター号」は再び宇宙の深淵へと飛び立った。
ニャイオライトを手に入れたミャクターとトビーの冒険は、さらにスケールアップしていく。
次に彼らを待ち受けるのは、宇宙を支配しようとする犬型種族「ワンバイツ帝国」との壮絶な戦いだった――。
次回予告:エピソード3「銀河犬戦争」
=^_^=ミャクターとトビーの宇宙冒険はまだまだ続く!=^_^=
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます