第2話 Slow Star Life へ
朝起きたら見慣れない天井があった。意味が分からない。
えー、昨日の記憶....引きこもり部屋でSSL。エナドリ買って.....
あ、......記憶が....ないッ⁈てか寝てないよ⁈
どうした俺。思い出せ。誘拐...?いやメリットないな。
あっ、とうとう大家と親が組んで俺を追い出してどっかに売った?これが一番ありえるぞ。
まぁ状況確認状況確認。
ベッドから降りると....
あれ?なんかおかしくね?なんかすべてが大きい...?
周りはめっちゃ豪華やな。なんか西洋風ホテル的な。
まぁせっかくだしホテルにきてやることナンバー1の風呂入ろ。
......⁈何故鏡に女性が⁈んでこれラルムじゃん⁈は?んでしかも10歳くらいに見えるんだが????
あっこれ、夢?いや、違うな。俺が記憶なくしたの歩きスマホ中だったから死ぬ間際に見る幸せな方の夢か?
いやけどやけに現実味あるなぁ...
あっこれもしかして俺があるわけないくそつまらん設定考えるなやって思ってたナンバー1の転生?
あっこれ転生したとしか考えられないわ。しかもTSして。
中身おっさんで陰キャの美少女(笑)
あーあ.....え?もしかしてSSLの中の世界?え、それしかないよね?俺嫌だよ?主人公に魔王の前座の魔女としてサクッと殺されるの嫌だよ?
◇
おさらいしよう。ラルムは完全完璧なお嬢様。8歳の時から完全完璧で、頭もよく、運動神経もよい。で、この世界の魔人と人間は変わらない。魔人の頂点には魔王、魔女。人間の頂点には勇者、聖女がいるのだけ。んでラルムが主人公たちに倒されるのは20歳の時。
...それはそれとしてなんか歩くとき違和感すごいな。男→女だから?
『おはようございますラルムお嬢様。』
えーと...脳内フル回転しろ俺。この60歳くらいの老人は...あっそうだ。ラルム専属の使用人だ。名前はトルト。なんかトマトみたいだな。
「おはよう。トルト。ところで今年って何年だったかしら?」
『えーと、魔暦250年、聖暦240年ですけれど、どうかしましたか?』
そう言ってニコッと営業スマイル。ああ、面接のとき練習しておいてよかった。あと何故か呼ばれたカラオケ会(という名の俺を苦しめる会)でラルムのモノマネしろって無茶ぶりされててよかった。
なるほど、主人公たちは聖側だから...ラルムとアンロが戦うのは聖暦250年
で、ラルムが20歳の時だから...あと10年?そして今のラルムは10歳?
「いえ、寝ぼけていただけよ。今日の日程は?」
『朝食、勉強、魔法練習、身体強化、自由行動、昼食、魔法練習、勉強、身体強化、夕飯、入浴でございます』
「ありがとう。」
この世界には時間がない。けれど1日という概念はある。一回日が沈んで日が昇ると1日。それを365回か366回繰り返したら1年だ。時間がないため、やることだけ伝えられるのだ。
まぁ、夢だとしてもいじめられまくってたから十分楽しませてもらうでぇ....
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