長編一作を読み終えたくらいの満足感がありました。
話が二転三転、そして思わぬ結末へ。まさかこう着地するとは、とひたすら感嘆です。
主人公はブラック企業に勤めて心が限界に達しつつありOL。
そんな彼女が見つけてしまった、とある「ストレス解消」の方法。
それは、キツネの面をかぶって無垢な少年の前に行き、「私が見えているのか?」と神様の振りをするというもの。どことなくスタジオジ〇リの作品とかに出てきそうなキャラを演じ、相手が本気にするのを見て満足を覚える。
言うまでもなく、不審者です。「声掛け事案」ってやつですね。
さて、そんな変態の道へと足を踏み入れてしまったお姉さん。一体どんな末路を迎えることやら。
色々と予想外な方向へと進み、更にそこから「こう締めくくるか!」という納得や満足を強烈に感じさせられるオチへ。
とにかくキャラが良く、不審者お姉さんの性格や思考が楽しい。おまわりさんに職質されたら「椎名林檎へのリスペクトです」とごまかす。
その一方で「覚悟してきてる不審者か?」と問い詰めるおまわりさんも登場。なんとなく発言やテンションがジョ〇ョに出てきそうな人だな、とニヤニヤしました。
特異なキャラたちが特異なシチュエーションの中で巻き起こす、めくるめく世界観。コメディなようでヒューマンでもある、多様な魅力を持った素敵な物語です。