第7話

お仕事バッグに入っている使い捨ての超除菌ウェットシートで手を拭き、恐る恐る興味本位で大きな靴のクローゼットを開けると、何も入ってなかった。


空っぽ


靴箱って、靴を入れるもんですよね。


はて?まぁいいか、怖いけど先へ進もう。


さりげなく目線をずらすと長い廊下がまっすぐに続き、ワケの解らないキュビズムの絵画が私を招く。おそらくリビングに続く廊下であろう。

そこにも高そうな服がボロボロと落ちまくっていた。

進むたびに


ジャケット、シャツ、ネクタイ、靴下、廊下がクローゼット?

了解です!リビングはきっと風呂場なんですね!そんなワケないだろうが!


不安でたまらないので、ひとりノリ突っ込みをしながら、リビングに入るであろうドアに手をかけると


ドア越しに声が聞こえた。


それも完璧なる18禁の声がする!


本当に勘弁して下さーい!

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