第2話 ルアン

その声が聞こえた瞬間だった。


「うっ、目が。」


唐突に目が痛み出した。まるで火で焼かれているかの様に熱い。


「何だ?こんな事初めてだぞ。」


そして


「何故だ?力がみなぎっている。」


全力で走った時の様に体が火照り高揚感が止まらない。更に先程のガスも今は微塵も効かなかった。

これは


「力の覚醒ってやつか。」


その瞬間俺は全てを理解した。やはり窮地に追い込まれてこそ人は最大の力を発揮するのだ。


「お前、覚悟しろよ。」


そして俺は目の前の敵に殴りかかった。

体は細く効かなそうなので思い切りその気持ち悪い顔に拳をぶち当てた。

するとどうだろう。

俺の拳から暗い紫色の光が出た。


「グォォオ」


敵は痛そうに喚いた。

しかしここで攻撃の手を緩めるわけにはいかない。

俺は倒れ込んだ敵の顔に更に蹴りを入れた。

足からも紫の光が出た。

俺の気分はさながら戦隊ヒーローであった。


「くっそ、こんなところで死ぬなんて」


そう敵は絶叫し口から緑色の液体を出してそのままピクリとも動かなくなった。


「よし死んだか。」


そして陽鞠を外に連れ出した。


「ひま!大丈夫かしっかりしろ。」


そのまま保健室に運ぼうとした時


「待って僕の話を聞いて!」


目の前に謎の生き物が現れた。

小動物の様な見た目の紫色の生き物。


「君が倒したのはマーラーと呼ばれる化け 

 物さ。倒してくれてありがとう。」


「お前誰だ?」


「僕の名前はルアン今日から闇の魔術師な 

 る君の相棒だよ。」


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厨二病が闇の力を手に入れた 再々試 @11253

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