第3話

「あぁ? なんか女がいるなぁ」


「高校生か? お子様は煙草吸っちゃいけませんよー」


「俺達ともっと楽しいことしようぜ」



ニヤニヤと嫌な笑みを浮かべながら近づいて来る彼らにため息をつく。



私、こう見えて21なんだって…



自らの童顔にうんざりしながら、にへらと笑みを作った。



「もう帰るの。じゃあね」



すっと彼らの横を通り過ぎようとするが、その腕を掴まれる。



「待てよ。あんたよく見ると結構可愛いな」



結構って…失礼な。



「離してよ」


「だめだ。気に入った」


「知らないっつの!」



しつこいな、と思いながら、手を振り払おうとするが、周りを囲まれてしまいどうすることもできない。



こんなことなら、無理やりでもマサくんを連れてこれば良かった…。





「……おまたせーって、何してんの?」



必死に抵抗してると、コンビニから出てきた男が私達に声をかけながら近づいてきた。



誰…?



その人は私達を見て、きょとんとしてから、すぐに表情を険しくさせた。



まるで自分の彼女が絡まれてるのを見たかのようなその表情に、男達が舌打ちをする。



「ちっ、連れがいんのかよ」



男達は私から手を離すと、さっさと去って行った。

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