エンディング
エンディング1 お兄ちゃんと呼ばれなくなった
そこは、今まで何度か来たことのある場所。
霧に覆われ、数メートル先の景色も見えない中で二人きり。
俺と、「自称」神。
こいつの顔はやはり人間には認識できないのか、見えているのだが覚えられない。
一体どうなっているのか気になる。
「俺も暇じゃないんだよ。今回の要件はなんだ?」
それを聞いた神はやれやれと言って、話し始めた。
「今日はお別れを言いに来たんだよ。」
「そっか、じゃあな。今までありがとな。」
俺はそう言って、元に戻るのを待った。
「え、それだけ?僕、なんか感動の別れみたいなの思い浮かべてたんだけど。」
「はは…」
面倒くさいので適当に笑う。
あ、そういえば結局こいつの正体は何だったんだ?
「あ、それは、神だよ。ほんとに神」
そんなことを楽し気に話していた。
「まあ君も転生者だしいつか神になれるよ。じゃあまた!」
え!?
俺の意識はそこで途絶えた。
「起きて!」
可愛い嫁の声を聞いた俺は、跳ね起きた。
「あ、やっと起きた!」
俺は時計を確認して…
「え!?4時半!?やっべ!」
俺は今日も愛する妻、結希…いや、結衣の為に働かなくてはならない。
「はるか、いってらっしゃい!」
あと、一つ、変化があった。
流石に、夫をお兄ちゃんと呼ぶのはまずいので、下の名前で呼ぶことにした。
ちょっと寂しい。
こうして俺は…
お兄ちゃんと呼ばれなくなった
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