いざ!決戦の時!

 時間はあっという間に進み、俺と結希は高校三年生。

 始めて学校に来たとき、くぐった門は、いつの間にか小さくなっていた。

 もうすぐ、最後のテストだ。

 今まで最初の一回以外、テストの成績はずっと学年二位だ。

 一位は龍地。

 最後のテストを一位で通過すれば、どんな大学や企業でも入ることができる。

 龍地は、大きな企業に入ると言っていたが、どこだったか。

 まあいい。

 このテストは俺が一位になるからだ。

 今まで、アイツは一位を取り続けて、油断している。

 俺はずっとあえて二位を取り続けていた。

 龍地も、もうすぐ大企業に入るからなのか、最近金使いが荒くなった。

 ブランド品で身を固め、今は借金をしているが大企業に入れば一瞬で返済できると豪語していた。

 そこで、俺は学年一位を取り、金の少ない今のうちに告発して、結希との結婚を破棄させる。

 まあ、最後は結希次第だがな。

 俺は校門で結希を待っていた。

「おはようございます。」

「おはようございます。」

 お嬢様の結希も慣れてきた。

 俺は口を結希の耳元に寄せ、小さな声で聞いた。

「龍地との婚約、破棄したい?」

 結希は、呆れたような顔をして話し始めた。

「当たり前ですよ。でもそれができないから困っているのです。」

 その言葉を聞いた俺は、龍地を敵と再認識し、徹底的に龍地を潰すことを決意した。

 結希にとって邪魔な存在を排除する。

 それがボディーガードである俺の役目だ。


 試験結果発表日、俺は成績表の順位を確認した。

「一位…予想通り…」

 龍地は三位のところにいた。

 二位は小春だ。


 家に帰った後、俺は龍地を起訴した。

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